迅速な解体に“複雑な思い”の人も 1400回超の余震…台湾地震から1か月|TBS NEWS DIG

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台湾東部を震源とする大地震からきょうで1か月ですが、余震は1400回を超え、現地では警戒が続いています。迅速な初期対応が注目されましたが、複雑な思いを抱える人もいます。

18人が犠牲となった1か月前の台湾の大地震。被害が集中したのは東部の花蓮県でしたが、再び訪れると…

記者(先月24日)
「花蓮市内の中心部です。この辺りは商店も多く、比較的にぎやかな場所ですが、先日の余震で、また新たに建物が傾いてしまいました」

1400回を超えるという余震。1か月前の地震の後、すぐに立ち退きとなっていた建物は、先週、余震で1階部分がつぶれていました。

こちらは地震被害の象徴とも言える大きく傾いたビル。直後に解体が始まり、地震発生から2週間で更地となっていました。

迅速な対応とされましたが、戸惑う人の姿も…

解体されたビルに住んでいた林天賜さん
「もし日本で家を取り壊すとしたら、同じようなことになるでしょうか」

このビルで妻や子どもら6人と暮らしていた男性。現在、家族は分かれて暮らしています。

解体されたビルに住んでいた林天賜さん
「家族6人は4か所に分かれて住んでいます。ここは私のための場所です。子どもたちはここには泊まりに来ません」

解体には納得しているものの、あまりの早さに貴重品や思い出の品は、ほとんど回収できなかったといいます。

解体されたビルに住んでいた林天賜さん
「政府は市民の財産を出来る限り守る方法を考えるべきなのかもしれない」

一方、こちらも注目された対応の一つ、避難所でプライベート空間を確保する「間仕切り」。これらを2000セット用意したのは慈善活動を目的に1966年に花蓮県で設立された仏教系の団体でした。

花蓮県で2018年に震度7の地震が起きて以降、台湾で22ある政府直轄の市と県すべてと覚書を交わし、協力態勢を築いたということです。

慈済基金会 顔博文 執行長
「長年にわたる多くの大災害の結果でもあります。何も言わずとも(救援活動を通じ)徐々に関係を積み上げてきました」

ただ、災害時のこうした連携を巡って、日本と台湾の事情は異なると、市長経験者でもある弁護士は指摘します。

前滋賀県大津市長 越直美 弁護士
「(寄付や寄贈が)継続的だったり、金額が大きくなったりすることで、宗教団体と自治体が非常に密接になることを避けるために規定を設けている自治体もあるので、すべての自治体が台湾のように協定を結ぶことは現実的には無い」

地震から1か月を迎えるのに合わせ、台湾政府はきのう、日本円で1300億円を超える予算案を閣議決定しました。

本格的な復興が加速することになります。

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