予定どおり引っ越しできない!?春の引っ越し繁忙期到来　人手不足が深刻化「家族の引っ越し」断る業者も…“難民”増える可能性

1日から３月。引っ越しシーズンのピークを迎えようとする中、例年以上の混雑で予定どおり引っ越しできない人が増える可能性があるといいます。そのワケは。

人力引越社札幌支社　島西圭太次長
「（画面は何を示している？）これは３月の予約状況。３月２８日から４月の１日・２日までの約１週間がピーク。企業（会社員）公務員の引っ越しが非常に増えている」

　札幌市内の引っ越し業者です。３月のスケジュールはすでに予約でびっしり。
　その一方で営業を担当する島西さんの表情は少し複雑です。

人力引越社札幌支社　島西圭太次長
「人員の関係で受け入れられるものと受け入れられない引っ越しがあるので、家族の方の引っ越しは現状断っている日がある」

　会社ではトラック10台、スタッフおよそ30人でこの繁忙期を乗り切る予定でした。
　しかし、縮小していた企業や公務員の人事異動が活発になって申し込みが増えた一方、人手が足りず「家族の引っ越し」についてこれ以上の受け入れが難しくなったといいます。

　北海道内の引っ越し作業を含む職種の有効求人倍率は６.１７倍。
数字の高さは引っ越し業者や運送会社の多くが人手不足に喘いでいることを示しています。
　４月からは運転手の時間外労働が厳しく規制されるため、長距離の引っ越しを受け入れるにはさらに人材が必要になります。
　この会社も時給を上積みして募集していますが…。

人力引越社札幌支社　島西圭太次長
「引っ越し作業はしんどい、大変というイメージがある中で引っ越し作業のアルバイを選ぶ人は少ない。違う業者も対策しているので人員の取り合い競争が激しくなっている」

街頭でのよびかけ（今年１月）
「引っ越しの分散化、よろしくお願いします」

　国土交通省などは春の引っ越しのピークを３月16日から４月７日までと予想。
　このままピークに入ると、利用者も希望の日に引っ越しできないいわゆる「引っ越し難民」が発生するおそれがあります。
　業界団体も利用者や企業への呼びかけに必死です。

北海道トラック協会　引越部会　坪井幸夫副部会長
「時間に余裕のある事業者は、スムーズな引っ越しのために異動の時期を分散してほしい」

　人手不足解消の道すじが見えない中、混雑する期間が長引く可能性も見えてきました。2024年03月01日(金) 18時58分 更新

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