「中国一の富豪」不買運動でピンチ “日本びいきだ”批判殺到 不景気が背景に?【グッド!モーニング】(2024年3月19日)

2024/03/19 に公開
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「中国一の富豪」が経営する大手飲料メーカーが、中国国内で批判の的となっています。大規模な不買運動にまで拡大した背景には、日本も関係していました。

■ロゴ入り冷蔵庫ごと撤去される様子も

 ペットボトルに入ったミネラルウォーターを惜しげもなくトイレに流す映像。道端には、同じメーカーのミネラルウォーターが捨てられています。

 こちらの女性は水汲み場で、ミネラルウォーターを笑顔で流しています。

 これらはすべて、中国の大手飲料メーカー「農夫山泉」の製品です。

 「農夫山泉」の創業者・鍾氏(70)は、資産総額がおよそ9兆4500億円に上り、「中国一の富豪」として知られています。

 しかし今、中国国内で大規模な不買運動の標的となっているのです。

中国のSNSから
「ちょっと。農夫山泉の水は下げてください。今度からは、うちの会社の食事会に出さないで」
「いいか、この水をな、全部返品しろ。他社のものに全部換えろ。換えないと、店を出て行ってもらうからな」

 店からメーカーのロゴが入った冷蔵庫ごと撤去される様子も映っています。

 外国企業ではなく、中国の企業にもかかわらず、なぜこれほどまでに批判の的になっているのでしょうか。その理由には、日本が関係していました。

■容器のデザインが“日本的”だと批判

 中国の大手飲料メーカー「農夫山泉」のミネラルウォーターが捨てられる動画が今、中国のSNS上にあふれています。一体、なぜなのでしょうか。

東京財団政策研究所 柯隆氏
「赤いキャップが日本の国旗に見える。創業者は愛国者ではない、売国奴だと。言いがかりなんですけど」

 容器のデザインが“日本的”だと批判の的になっているというのです。

 SNSには、デザインが日本の寺に似ているという主張や、山のイラストが富士山にそっくりだという批判。さらに、日本の鯉のぼりを真似しているという意見もありました。

 また、将来的に創業者の莫大な資産を引き継ぐとみられる息子が、アメリカ国籍を取得していることも反感を呼び、大規模な不買運動にまで拡大しているのです。

柯隆氏
「昨今の中国で若者の失業率がものすごく上がっているものですから、ガス抜きしているような感じ。今の中国のネットは、共産党を批判さえしなければ、富裕層に対する批判が事実無根の言いがかりをしていても、警察がまず動かないので。若者たちが安心して、人に対して迫害をする。中国社会のゆがんだ構造による結果だとみていい」

(「グッド!モーニング」2024年3月19日放送分より)
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