【THE MATCH】榊原信行氏、突然の地上波放送中止でよみがえる17年前の悪夢 天心VS武尊を前にして「PRIDEフジテレビショック」を振り返る 『THE MATCH 2022』記者会見
#榊原信行 #那須川天心 #武尊 #THEMATCH #THEMATCH2022
格闘家の那須川天心と武尊による“世紀の一戦”が行われるビッグイベント『THE MATCH 2022』（6月19日・東京ドーム）について、生中継を予定していたフジテレビが31日、公式サイトで中継中止を発表した。これを受けて同日、大会委員の榊原信行氏が都内で会見を行い、「原因に明確なものはない」と説明。一方的なフジテレビの判断に「憤りを覚えます」と表明した。
榊原氏については、『週刊ポスト』が「天心vs武尊の仕掛け人RIZIN代表・榊原信行氏『反社交際音声』流出トラブル」との記事を掲載。この件が影響したのではと聞かれると、「社内の中で、いろいろな意見があったのだと思います。その中でやっぱり放送は難しいという空気感がでてきた」と、中止の原因の一つになっていると推測した。
週刊誌の記事によりフジテレビの中継が中止。この流れは、古くからの格闘技ファンのトラウマとなっている2006年の「PRIDEフジテレビショック」とあまりにも似ている。17年の時を経て、日本中が注目する最強のキックボクサー2人による世紀の一戦の前に、歴史は繰り返された。
「フジテレビショック」とは、2006年6月に起こったフジテレビが格闘技イベント「PRIDE」の中継を突然中止した“事件”のこと。その数ヶ月前から週刊誌『週刊現代』にて、当時人気絶頂だったPRIDEの関係者と暴力団の関係性を追及する記事が連続で掲載された。PRIDE代表だった榊原氏は会見のたびに「事実無根」を訴え、フジテレビもしばらくは高視聴率を稼ぐドル箱コンテンツのPRIDEを支持した。
しかし、6月にフジテレビが「重大な契約違反」を理由に、一方的にPRIDEとの契約を解消。明確な説明がなかったことで、榊原氏はすぐに都内で会見を行い、多くのPRIDEファイターも来場して「PRIDEは地上波がなくても継続していく」という意思をアピール。その後の大会は演出面での縮小は見られたが、ミルコ・クロコップやエメリヤーエンコ・ヒョードルら海外選手をはじめ、五味隆典や藤田和之ら日本人の強豪ファイターが継続して参戦し、会場では大きな熱を生んでいった。
しかし、地上波という大きな母体を失った影響は大きく、PRIDEは翌年3月の大会を最後に活動を終了。多くの格闘技ファンが失望し、日本の格闘技ブームも終焉を迎えた。
17年前と同じ季節に、繰り返された歴史。榊原氏はきょうの会見で「2015年にRIZINを旗揚げして格闘技界に戻ってきたとき、コンプライアンス委員会を作り徹底してきた」と説明。しかし「足を引っ張ったり揶揄されたり、メディア環境は何も変わっていない。旧態依然としたままだ」と、17年前と変わらぬ状況に苦言を呈した。
榊原氏の説明と、フジテレビの判断、正しいのはどちらなのか現時点ではわからない。榊原氏は自分が大会委員から退いてもいいので、なんとかフジテレビに再検討してほしいと訴えた。まだ大会まで20日あるため、榊原氏の希望がかなう可能性もある。
しかし、このような騒動になり、一番の被害者は間違いなく選手たちである。「地上波で試合がしたい」と何度も語ってきた武尊も、「未来の子供たちに夢を見てほしい」と語ってきた天心も、大一番を前に余計なノイズにさらされてしまった。地上波放送がどうなるかはまだわからないが、これ以上は選手たちが試合への集中がそがれないことを願ってやまない。
【関連動画】
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https://www.youtube.com/watch?v=bxlACopmC10
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https://www.youtube.com/watch?v=4BdH39BRnyg
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https://www.youtube.com/watch?v=4_QPa0q2clA
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榊原氏については、『週刊ポスト』が「天心vs武尊の仕掛け人RIZIN代表・榊原信行氏『反社交際音声』流出トラブル」との記事を掲載。この件が影響したのではと聞かれると、「社内の中で、いろいろな意見があったのだと思います。その中でやっぱり放送は難しいという空気感がでてきた」と、中止の原因の一つになっていると推測した。
週刊誌の記事によりフジテレビの中継が中止。この流れは、古くからの格闘技ファンのトラウマとなっている2006年の「PRIDEフジテレビショック」とあまりにも似ている。17年の時を経て、日本中が注目する最強のキックボクサー2人による世紀の一戦の前に、歴史は繰り返された。
「フジテレビショック」とは、2006年6月に起こったフジテレビが格闘技イベント「PRIDE」の中継を突然中止した“事件”のこと。その数ヶ月前から週刊誌『週刊現代』にて、当時人気絶頂だったPRIDEの関係者と暴力団の関係性を追及する記事が連続で掲載された。PRIDE代表だった榊原氏は会見のたびに「事実無根」を訴え、フジテレビもしばらくは高視聴率を稼ぐドル箱コンテンツのPRIDEを支持した。
しかし、6月にフジテレビが「重大な契約違反」を理由に、一方的にPRIDEとの契約を解消。明確な説明がなかったことで、榊原氏はすぐに都内で会見を行い、多くのPRIDEファイターも来場して「PRIDEは地上波がなくても継続していく」という意思をアピール。その後の大会は演出面での縮小は見られたが、ミルコ・クロコップやエメリヤーエンコ・ヒョードルら海外選手をはじめ、五味隆典や藤田和之ら日本人の強豪ファイターが継続して参戦し、会場では大きな熱を生んでいった。
しかし、地上波という大きな母体を失った影響は大きく、PRIDEは翌年3月の大会を最後に活動を終了。多くの格闘技ファンが失望し、日本の格闘技ブームも終焉を迎えた。
17年前と同じ季節に、繰り返された歴史。榊原氏はきょうの会見で「2015年にRIZINを旗揚げして格闘技界に戻ってきたとき、コンプライアンス委員会を作り徹底してきた」と説明。しかし「足を引っ張ったり揶揄されたり、メディア環境は何も変わっていない。旧態依然としたままだ」と、17年前と変わらぬ状況に苦言を呈した。
榊原氏の説明と、フジテレビの判断、正しいのはどちらなのか現時点ではわからない。榊原氏は自分が大会委員から退いてもいいので、なんとかフジテレビに再検討してほしいと訴えた。まだ大会まで20日あるため、榊原氏の希望がかなう可能性もある。
しかし、このような騒動になり、一番の被害者は間違いなく選手たちである。「地上波で試合がしたい」と何度も語ってきた武尊も、「未来の子供たちに夢を見てほしい」と語ってきた天心も、大一番を前に余計なノイズにさらされてしまった。地上波放送がどうなるかはまだわからないが、これ以上は選手たちが試合への集中がそがれないことを願ってやまない。
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