JCO臨界事故から15年 東海村長が職員に訓話

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1999年9月30日に東海村石神外宿の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)で起きた国内初の臨界事故から15年となった30日、山田修村長は村役場で職員に訓話し、「原子力関係者にはあらためて安全が何よりも優先することを肝に銘じてほしい」と語った。

 冒頭、職員らは事故で亡くなった作業員2人に1分間の黙とうをささげた。

 山田村長は「福島第1原発事故で原子力問題への国民の不信は大きなものとなった」と指摘し、「常に初心に帰り、技術を過信せず、あらゆるリスクを再認識しないといけない」と述べた。

 また、原発事故を想定した広域避難計画づくりにも触れ、「事故を経験した東海村だからこそ、徹底した安全意識の向上に努め、村民の安全と健康を守るという使命を果たしていかなければならない」と決意を示した。

 事故は、JCO東海事業所の転換試験棟でウラン溶液を混合作業中、規定を大幅に上回る量の溶液を沈殿槽に投入したため、核分裂反応が連続する臨界が発生。作業員2人が死亡し、住民ら660人以上も被ばくした。