松山ケンイチ考察「レンタル屋に藤原竜也というジャンルあり」 映画『ノイズ』藤原竜也・松山ケンイチ・神木隆之介インタビュー

2022/01/21 に公開
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0:23 藤原竜也が語る共演者
0:59 松山ケンイチが見た藤原竜也とは?
2:42 神木隆之介が感じた藤原の迫力
4:13 「藤原竜也」というジャンルがある

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人気漫画の実写映画として、世界的大ヒットを記録した作品は数少ない。そんな中、シリーズ累計興行収入100億円を超えた2006年公開の『デスノート』は、いまだ金字塔として称賛されている。あれから15年――。前作では天才同士の熾烈な頭脳戦を繰り広げた俳優・藤原竜也と松山ケンイチが、28日公開の映画『ノイズ』でW主演を務め、今度は共に殺人を隠ぺいする幼なじみ役を演じた。廣木隆一監督は藤原の相手役は松山以外考えられず、2人の出演が叶わなかったら、本企画は中止も考えていたという。15年ぶりの本格的な共演となった藤原と松山、同じく幼なじみ役を演じた神木隆之介に本作の舞台裏を聞いた。

■“暴力的”な藤原の演技に、ラストシーン撮影後は松山「ぐったりして動けなかった」

【藤原竜也】本当に時が経つのは早いものだなーと思いました。松ケンがいてくれて頼もしかったというか、気持ち的に救われた部分がたくさんありましたね。初日に「緊張するね」って言ったら、「何言ってんすか。ホームみたいなもんすよ!」って。大したもんだなーと。

【松山ケンイチ】今回、俳優「藤原竜也」という人物をよりじっくりと見ることができましたね。神木くんとも話していたんですが、集中力の深さが僕らとはちょっと次元が違うんじゃないかと。さっきまで「ちょっと見てよー。どうよ、この俺のモノマネー!」ってヘラヘラ笑ってたのに、本番始まった瞬間にまったく別人になるというか、スイッチを切り替えられるところがすごいなと。

 誰かがセリフを間違えた時も、僕らはカットがかかる前に、“あ、間違えたよね”って表情をしちゃう時があるんですよ。で、やり直しかなと竜也さんをチラッと見ると、まだ続けてるんですよね、芝居を!(笑)。現場のみんなは止まってるのに、ずっと一人で芝居に入り込んでいて。そういった面も含め、今回改めて、こんな俳優さんいないなって思いました。やっぱり天才だなと。

――神木さんは「お2人の作品のファンだった」とコメントされていましたが、お2人と共演し、間近で演技を見られていかがでしたか?

【神木隆之介】いやもう、『デスノート』大好きでしたから嬉しかったですね。お2人を目の当たりにして、とりあえずしがみついてでも行かなきゃっていう必死さが一番ありました。とにかく迷惑かけないようにちゃんと頑張ろうって思って。緊張と興奮が入り混じってましたね。

――藤原さんは松山さんの現場での居方が「攻撃的」、松山さんは藤原さんの演技を「暴力的」と表現されていましたが、それぞれどのような感じだったのでしょうか?

【藤原】今回、僕らにとって度肝を抜かれるような特殊な撮影方法だったんですよ。ここをワンカットで撮って、どうやって次のシーンに繋げるんだろうとか。そんな中で、松ケンとか神ちゃんはじめ、柄本明さん、余貴美子さん、黒木華ちゃんと、皆さん芝居が達者な方ばかりだったので、ワンシーン、ワンカットでも、繋げたときにちゃんとキャッチボールができている作品になっていて。その状況下でも松ケンは、佇まい含め、攻めたことができるという意味で「攻撃的」という言葉を使いました。

【松山】セリフって、言葉と言葉のキャッチボールじゃないですか。竜也さんだけ、セリフじゃなくて、握り拳が飛んでくる感じなんですよ。今回のラストシーンなんかも、撮り終わった後、ぐったりして動けなくなったんですよ。ああいった感覚はあんまりないですからね。

■藤原竜也、誇張されたモノマネで俳優業にも支障が?「どの作品でも叫んでない!」

【松山】最初の話に戻ってしまうんですけど、やっぱり竜也さんって、昔から他の俳優さんとちょっと違うところがあるんですよね。演技への入り方といいますか。その違いをみんな分かっているから、『藤原竜也』というジャンルが出来上がったと思うんですよ。TSUTAYAのレンタルコーナーとかで、『アクション』、『コメディ』、『シリアス』、『藤原竜也』みたいな(笑)。

【藤原】やだ、そんなのー!(笑)。
 
【松山】竜也さんの演技を見ていて、どうやったらあそこまでいけるんだろうというのは、ずっと考えさせられていましたね。色々試してきましたけど、十何年と間が空いて、また向き合ってみると、竜也さんみたいなやり方ってやっぱり真似できないんですよ。ずっとパンチされているような強さとか分厚い感じっていうんですかね。それがやっぱり出せないから、追いつけない。自分もいつかジャンル持てたらいいなって思いますね(笑)。

――確かに藤原さんと言えば絶体絶命の場面が多いイメージですが、ご自身としてはどう思われていますか?

【藤原】「こんな感じでやってみて」って言われた時に、「いや監督それね、モノマネされますから…。ちょっとやめたほうがいいんじゃないですか」って、ボソッと言う時はあります(一同爆笑)。「あ、じゃあ変えとくね」って監督が笑いながら乗ってくれるみたいな。どうにか僕はそこを逸れようと、この先頑張りたいなと(笑)。

――今回はモノマネされるような叫ぶシーンとかはありますか?

【藤原】どの作品でもそんなに叫んではないんですけどね(笑)。今回は、どっちかと言えば松ケンじゃない?

【松山】え、叫んでないんじゃないかなー。でも、この作品も竜也さんのモノマネをしようとする人たちのネタになるのは間違いないですよね(笑)。いろんな方向からアプローチしてくると思いますよ。

【藤原】何であろうと、あの人たち(藤原竜也軍団)僕とは関係ないからね!(笑)。

(文=神谷内航平)

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