2007年 JBCクラシック JpnI|第7回|NAR公式

2021/06/08 に公開
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第7回JBCクラシック JpnI
2007年10月31日 大井競馬場 2000m
優勝馬 ヴァーミリアン

[競走成績]
https://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/TodayRaceInfo/RaceMarkTable?k_babaCode=20&k_raceNo=11&k_raceDate=2007%2F10%2F31

[レース回顧]
直線一気に突き放す
まさに次元の違う強さ
「ドバイに行くとその反動が大きく、立て直すのに時間がかかる」とは以前によく言われていたこと。しかしここ1~2年はほとんど耳にすることがなくなった。
ドバイには毎年のように遠征する馬が出てくるようになり、またドバイに限らず海外への遠征競馬もめずらしいことではなくなって、遠征などのノウハウも厩舎間で共有されるようになったに違いない。ヴァーミリアンは、ドバイに遠征した反動が出るどころか、むしろドバイ遠征によってさらに力をつけたと言ってもよさそうな、圧倒的なレースぶりを披露した。
ヴァーミリアンは、キングスゾーンやメーンエベンターなどの先行争いから離れ、中団7番手あたりを追走。3コーナーでは外からブルーコンコルドが早めに交わしていったが、慌てずじっくり仕掛けるタイミングを待った。
直線を向くと、ヴァーミリアンの前にいたフリオーソがまず先頭に立った。しかしそれも一瞬で、フリオーソの内に進路をとったヴァーミリアンが、武豊騎手にムチを1発入れられただけでビュンと伸びると、アッという間に突き放し、4馬身差をつける圧勝劇となった。
これで国内に限れば名古屋グランプリGⅡ、川崎記念JpnⅠから3連勝。ドバイワールドカップでは離された4着に敗れたが、石坂正調教師は、そのドバイでのレースを見てほんとうに強くなっていることを確信していたという。ドバイ以来7カ月ぶりで臨んだ実戦だ ったが、久々を感じさせないレースぶりだった。
4馬身差をつけられたとはいえ、2着のフリオーソも好位から一旦は抜け出す強い競馬を見せた。うしろから追い込んだサンライズバッカスを1 1/4馬身抑え、さらにそのうしろには3コーナーで早めに仕掛けたブルーコンコルド。上位4着までをGⅠ (JpnⅠ)馬が占めるという実力どおりの結果となった。
そしてGⅠ好走実績のあるシーキングザダイヤ、クーリンガーは6、7着。今回、岩田康誠騎手が手綱をとったルースリンドはそこに割って入る5着で、相応の力があると見てよさそうだ。
JBCクラシックJpnⅠはこれで中央勢が7連勝。歴代の勝ち馬を見ると、レギュラーメンバー、アドマイヤドン3連勝、タイムパラドックス2連勝、そしてヴァーミリアンと、ダート最強馬の名がズラリと並ぶ。
2着に入った地方馬は、第1回のマキバスナイパー、第4回のアジュディミツオーに続いて3頭目。いずれも船橋の所属馬で、またいずれもがGⅠ馬となっている。

[コメント]
武豊 騎手
乗っていていい馬だなと思いました。途中からブルーコンコルドが行ったのですが、つられないように我慢しました。直線ではなかなかスペースがなかったのですが、前が開いたらすごい脚で抜け出してくれました。
石坂正 調教師
休み明けですが、久々というつもりではなく、ここを目標に調教を積んでいましたが、パドックを見たらだいじょうぶだなと思いました。ドバイに行ったことで、精神的にものすごく強くなりました。直線ではどこから抜けてくるのかと見ていて、これまではそれほど瞬発力を見せるような競馬をしたことはなかったのですが、すごい脚で伸びてくれました。

文:斎藤修

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