地理学評論
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関東平野の地形発達史
貝塚 爽平
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1958 年 31 巻 2 号 p. 59-85

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抄録

関東平野の第四紀後半の地形面は,関東ロームを鍵とすることによつて編年することができる.そのためには,まず関東ローム自体の層序区分と対比を行う必要があつた.関東ロームの区分や対比には層位学的,地形学的考察とともに,重鉱物組成の調査が有力な手段として用いられた.関東ロームの編年と,主としてそれにもとつく地形面の編年は第8図に模式化して示されている.この編年によつて,関東平野の地形面は, DlI, DuIa, DuIb, DuI, Aの各面に区分され,その地理的分布は第11図に示された.
地形面の編年と地形面の性質あるいはその成因についての考察から,区分された各地形面形成時代の古地理図を描くことができ(第9図),そして,関東平野の発達史の概略を知ることができた.それは第2表に要約されている.

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