この文章は、昭和12年に刊行された「沖縄案内」の内容です。又、旧字や現代では使用しない漢字、旧仮名遣いなどは読みにくいために、現代様に改めました。
天満宮
護国寺境内の小社は、沖縄唯一の天神様である。之は永禄二年使者として薩摩へ遣わされた。江洲親雲上賀章(唐名藤明道)がかつて其の祖先が支那に使して帰途、台風の為に遭難し洋中漂流せる梅の木に託して一命を得たというので、梅花に恩を遣った菅公、即ち天神様を薩摩より勧請し初め善興寺の西側に宮を建てて之を信仰するに至ったが、置県後、現在の場所に移建したのである。