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第82期名人戦

初防衛を目指す藤井聡太名人に、豊島将之九段が渡辺明九段に名人位を奪われて以来5期ぶりの復位を期して臨みます。

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渡辺明名人「ベスト尽くすだけ」 一問一答 第81期名人戦

渡辺明名人=東京都渋谷区の将棋会館で2023年3月22日、丸山博撮影
渡辺明名人=東京都渋谷区の将棋会館で2023年3月22日、丸山博撮影

 第81期名人戦七番勝負で名人4連覇を目指す渡辺明名人(38)が、4月5日の開幕を前にインタビューに応じた。挑戦者の藤井聡太王将(20)には最年少名人獲得と7冠達成が懸かっているが、「相手の記録は関係ない。その都度ベストを尽くすだけ」と意識せずに臨む考えを述べた。2~3月の棋王戦五番勝負では藤井王将にタイトルを奪われたが、「うまくいったところもあったので、後手番の対局でもチャンスはある」と前向きにとらえた。インタビューの主なやり取りは以下の通り。【聞き手・丸山進】

藤井王将8勝2敗「妥当な結果」

 ――今期のA級順位戦を振り返って。

 渡辺名人 今期は藤井さんが初出場で、注目されました。プレーオフ含め8勝2敗というのは藤井さんの勝率からすると妥当な結果で、それ以上の成績を取る人がいなかったという結果になりましたね。

 ――藤井王将の2敗はいずれも後手番だった。

 ◆藤井さんも今年度は先手番勝率が高いことでも話題になりました。トップ棋士でも先後の差があり、それが出ましたね。

 ――挑戦者を待つ心境は前期とは違うか。

 ◆違うといえば違います。順位戦は争っている期間が長い。他の棋戦は(挑戦者を決める)本戦は2カ月くらいですが、A級順位戦は1年間続くので、ずっと気にはしていないです。最後の2局になると、誰が挑戦者になるのか、というのは見ますけど、そんな感じかな。

王将戦での羽生九段の戦い 気になった

 ――藤井王将に羽生善治九段が挑戦した王将戦七番勝負は全て戦型が変わり、好対照だった。羽生九段の戦いぶりをどう見たか。

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