【全編配信】青葉被告の主治医の手記を独自取材 死の淵で被告が語った言葉 救命した医師らの心 29年にわたり火傷の後遺症に苦しむ女性の思い 京アニ放火殺人|猛火の先に〈カンテレ・ドキュメンタリー〉

2023/09/16 に公開
視聴回数 867,138
0
0
■猛火の先に ~京アニ事件と火を放たれた女性の29年~

語り:伊藤淳史

ディレクター:原佑輔
撮影:工藤雄矢
編集:野上隆司
プロデューサー:宮田輝美
チーフプロデューサー:柴谷真理子

カンテレ「ザ・ドキュメント」2023年9月1日放送

<ザ・ドキュメント公式ページ>
https://www.ktv.jp/document/

――――――――――――――――――――――――――

36人が死亡、32人が重軽傷を負った京都アニメーション放火殺人事件から4年。全身に重いやけどを負った青葉真司被告は最先端の皮膚移植手術を受け、生き延びた。

青葉被告の主治医を務める鳥取大学医学部附属病院の上田敬博教授は「絶命させたら全部終わっちゃう、遺族や被害者を落胆させてしまうと気負いがあった」と明かす。裁判で「隠さずに真実を述べてほしい」と願う。

上田教授が当初から口にしていた思いがある。
「犠牲になった方を一人でも同じ技術で救いたかった」
上田教授と共に青葉被告と向き合った医師や看護師も複雑な思いを抱える。青葉被告が回復していくにつれ、胸に刺さった記憶の棘が不意に顔をのぞかせる。

一方、京アニ事件の報道に接し心を痛める人もいる。長崎県に住む岡本真寿美さんは、29年前、同僚に交際を迫っていた男にガソリンをかけられ火をつけられた。全身の9割に火傷を負い、皮膚移植など29回にもわたる手術に耐えた。京アニ事件は他人事とは思えない。火傷を負った被害者の苦しみが痛いほどわかるからだ。移植した皮膚は体温調節が難しく、熱中症になりやすい。生活は制限され、人生は180度変わってしまった。事件の後、岡本さんは、苛烈な治療費の請求に直面した。なぜ事件の被害者が重い負担を強いられるのか?岡本さんは犯罪被害者への補償制度の充実などを国に働きかけ続けている。

被告を裁判に向き合わせることも、制度を整えることも、共通しているのは遺族・被害者のために何ができるかという思いだ。

加害と被害。それぞれの当事者への取材を通して浮かび上がる日本の課題を考える。

#ドキュメンタリー #京都アニメーション #kyotoanimation