六代目 笑福亭 松喬 / ねずみ穴

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NHK の「日本の話芸」と言えば、噺家さんの憧れの番組。ただ仕方がないのでしょうが、出演者は、東京の方が多く上方の噺家の枠は少なく、上方芸人さんは、なかなか出演できません。

さて 落語好きの皆様には馴染みのある「日本の話芸」は、1991年4月5日に放送を開始し
当初は小沢昭一さんによるナレーションが、冒頭にあったそうです。

それは

「舌耕(ぜっこう)」と言う言葉が、昔からあります。
舌で耕すと書きます。
お百姓さんが、田んぼや畑を耕して作物を作るように
舌で耕す稼ぎのことです。
舌でどこを耕すのか・・・
人の心です。

一言一言 人々の心の中を耕して 笑いと涙と
いぇ
様々な感動の「みのり」をもたらすのです。

時には、生きる喜びさえも・・・。
そう言う 言葉一筋の話芸を
お百姓さんの
あのコツコツとやる仕事になぞらえて
「舌耕」と言いました。

「日本の話芸」はそう言う「舌耕の名手」をお招きします。

そして その人の芸に触れたことが、
その時代を生きた喜びとなるような
そう言う話芸の名人を
あなたの心の中に
宿していただく為に・・・
・・・



松喬さんのテレビ出演最後となった番組が
「日本の話芸」でした。

「舌耕」と言う言葉を今回初めて知って
『コツコツ 耕す。ことば一筋の話芸。舌耕の名手。』
まさに松喬さんを表しているような そんな気がしました。


六代目笑福亭 松喬
落語公式チャンネル
今回の演目は
「ねずみ穴」

夢は土蔵(五臓)の疲れ


平成23年12月11日
ABCホール
松喬ひとり舞台
ファイナルの高座でお楽しみ下さい。
尚 この「ねずみ穴」は、交流のあった「舌耕の名手」柳家さん喬師匠から頂いたネタです。
ありがとうございました。