仏壇の写真は、どこに飾るの? ショート法話(275)

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北海道岩見沢市 浄土宗西山禅林寺派「善光寺」 大久保瑞昭住職による短時間で聞けるショート法話です。 #仏教 #浄土宗 #浄土宗西山派 #ブッダの言葉 #法話 #お経
 世に言う「終活」には、故人がなくなってからでも十分に間に合うことが多いのですが、この「遺影の準備をする」は、私はおすすめいたしますね。

 その遺影を飾る場所ですが、お仏壇の真上は、ご本尊様の頭の上になりますので、これは避けましょう。

 また、仏壇の中は、お浄土の世界です。

 亡き故人は、「現世の姿そのまま」ではなく、今は「浄土の菩薩」となっているので、「現世・俗世」の姿・格好ではありません。

 ですから、「この世に在った時の姿」である遺影は、お浄土である仏壇の中に置くのではなく、前の経机等に置いて、それを日々眺めながら、亡き故人を思いお参りいたしましょうね。

 しかしそうは言っても、故人が「浄土の菩薩となった」からと言って、全く、「生前の故人」の面影無しに、故人のことを思うことは、私は、出来ません。

 もはや「仏」「真理」「悟り」となった故人は、私たち凡夫には、認識できないのです。

 その私たちが認識しやすい縁(よすが)が、「生前の故人の姿」ですね。

 やはり、私自身も「生前の故人の姿」を眺め、そのことを手掛かりとして、故人を思い出し、そこから、「今は菩薩と成っている故人」のことに思いを巡らせています。

 生前の故人の姿から、浄土の菩薩となった故人のこと、引いては、お浄土のこと、仏さまのことに思いを巡らせています。

 そうすると、私たちの「遺影」は、ご縁のあった方々が、私たちを通して、仏さまの世界に目を向けてもらう手立てとなるのです。

 ご縁のあった方々は、私たちの遺影を通して、「浄土の世界」を見てくれるのです。

 故人の遺影を通して、その先の、今、故人がいらっしゃる仏の世界を観ていきましょうね。
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