【分解修理】アクセル踏んでるのに加速しない!?意外な原因が判明から修理まで全記録

2021/02/10 に公開
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5速MTで小排気量ながら低速トルクもりもりのアルトワークス。軽量ボディと相まってアクセルを踏み込むと気持ちのいい加速をみせてくれる、はずなのですが。なんだか様子がおかしいのです。ユーザー様は「最近力がない」「特に坂道で違和感を感じる」とのことでした。試運転をしてみると、ターボの元気がもりもりと出てくるあたりに違和感を発見。車速が伸びずエンジン回転数のみが上がる「滑り感」「空走感」があります。この車両は5速MT車ですので、いわゆるクラッチ滑りの状態です。クラッチ滑りは「ディスクの異常摩耗」を主原因とすることが多いのですが、今回は様子が違います。ディスク摩耗の場合はゼロ発進時から滑りを感じます、今回の事例はゼロ発進は問題ないのですが、駆動トルクが大きくなるターボの効き始めから「ズルッ」と滑る感じ。なにはともあれ分解してクラッチを確認してみないとわかりませんので作業スタートです。

トランスミッションの取り外し
エンジンのみを残しトランスミッションのみを降ろす際、エンジンハンガーをフェンダー内側に固定してエンジンを釣り上げて作業しますが、今回のアルトは樹脂製フェンダーを使用しているのでエンジン重量に耐えられません。エンジンを下部をから支えての作業も可能ではありますが、非常に不安定で危険な作業となりますので今回はあえてメーカー指定の整備要領通りの脱着作業を行っています。

修理費用について
今回の修理を自腹で行うとなると大きな費用がかかってしまいますが、今回はギリギリ新車5年保証を適用できたのでお客様ご負担はありませんでした。ちなみにインプットシャフトオイルシールの保証期間は3年、インプットシャフトの保証期間は5年ですので、シャフトシールのみだった場合は保証適用外でした。動画を見ていただければわかりますがシャフト本体に異常な摩耗がみられたので5年保証で適用できたという感じです。ただ新車から5年10万キロ未満で発生するような不具合ではなく、ちょっと早すぎる気がします。今回は2回目の車検いわゆる新車から5年目の車検で入庫した際に相談を受けた不具合でしたので、少し発見が遅れていたらと思うとぞっとします。その為の新車保証であるわけなのですが・・・。

増満自動車のWEBサイト
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※「なんで壊れるまで整備しなかったんだ」「オーナーの怠慢だ」「こんなの修理するより乗り換えればいいのに」などナーバスなコメント、メーカーへの批判などはこの動画の趣旨に反するため削除させて頂く場合がありますのでご了承ください。また、他の方を煽ったり不快にさせるコメントが目立つ方は、残念ですが今後のコメント非表示として処理させて頂く場合もあります。「所有者の行動や判断」も大事ですが、このチャンネルは「機械や装置の仕組みや構造の理解」にフォーカスを合わせてもらうとより一層楽しんで見て頂けるように作成しています。