イスラエル軍がAI「ラベンダー」で標的選定か ガザ民間人犠牲3万4000人超【news23】｜TBS NEWS DIG
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イランとの緊張が高まっている一方で、ガザ地区での民間人の犠牲は3万4000人を超えました。甚大な被害を招いた攻撃にイスラエル軍がAIを用いて標的を定めていたと、現地メディアが報じました。
■ガザの死者は3万4000人超 そのうち4割近くが子ども
生後2か月の赤ちゃんは、苦しそうに息をしていました。
看護師
「重度の栄養失調がみられる。深刻な状態で搬送されてきました。ガザ北部の病院には、毎日このような子どもが何人も運ばれてきます」
イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で戦闘が始まってから、半年が過ぎました。今もパレスチナ自治区ガザでは、イスラエル軍による空爆が続いています。
母親の胎内から取り出された女の子の赤ちゃん。イスラエル軍による空爆で亡くなった母親への帝王切開で救出されました。
容体は安定し、徐々に回復。ただ、母親とともに父親ら家族が亡くなったため…
病院の担当者
「生まれた時から孤児となりました。そこに最大の悲劇があります」
ガザ保健当局は21日、イスラエル軍の攻撃によるガザの死者数が3万4000人を超えたと発表。このうち4割近くが子どもだといいます。
現地の状況について、4月10日までガザで人道支援を行った清田さんは…
UNRWA 清田明宏 保健局長
「私が知っているガザは無くなってしまいました。何回も訪問したことがあるので、ある程度土地勘はあるんですけど、まったくわからなかった。自分がどこにいるかわからない。見慣れたビルもほとんどわからない」
市民100万人以上が避難しているものとみられる、南部ラファでは…
UNRWA 清田明宏 保健局長
「私が行ったラファの避難所は、大体3万人くらいいる。その人たちのトイレがたとえば800人に1つとか、シャワーは5000人に1つとか、そういう次元。ガザはすでに限界を超えているということは、ぜひ理解していただければ」
■AIが作る“殺人リスト”を人間がたった数十秒で承認か
小川彩佳キャスター:
亡くなった方は3万4000人を超えており、そのうち4割が子どもたち。それにもかかわらず、誰もこの戦闘を止められないという現実には、改めてむごさを覚えますね。
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
さらにそのむごさを際立てているのが、この被害の裏で高度なAIが大量のデータを分析し、標的を選んでいるという実態です。
今回注目したいのは「ラベンダー」という名前のAI。名前の真意はわからないのですが、このシステムは、ガザの市民230万人の情報を大量に読み込みます。
その読み込んだ元のデータから、ハマスの工作員との関連を調べて、1から100の段階まで危険度を判定。はっきり言うと、AIが作る“殺人リスト”になるわけです。
かなり細分化され、人間が最終的に承認するわけですが、このリストを確認してから承認するまでの間が数十秒だった、そういったケースもあるわけです。
小川キャスター:
ラベンダーという名称も不気味ですが、誰を殺害するかをAIが選択するという、そうしたことが現実に…
プチ鹿島さん:
AIの効率性というのが、まさかこういう場で使われているというのはギョッとしますよね。
先ほどの赤ちゃんもそうですが、メディアができることとして、効率性に対抗する理不尽さを、絶対セットで報道しなくてはいけないと思います。
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
今鹿島さんがおっしゃった効率性というところですが、このAIのラベンダーは、どういった情報を読み込んでいるのか。
たとえばGPSデータ、携帯の通信データ、車の移動といったいろいろなデータを統合して判断するわけですが、その精度は90%ぐらいといわれています。逆をいうと、10%は誤爆の可能性があるということです。
藤森祥平キャスター:
でも、それを人間が数十秒で判断してゴーサインを出してしまう?
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
そういうことです。この10%がどれぐらいのものか、過去のデータを洗い、投下された爆弾の量から話してみたいと思います。
ガザに投下された爆弾の量は、イスラエル軍の発表によると、戦闘開始からわずか5日間で約4000トン。これは東京大空襲の、おそらく約3倍といわれています。
戦闘が始まってからもう半年近く経っていますから、そのうちの10%が誤爆だと考えると、民間被害はこれだけ広がっているというのは想像に難くないと感じます。
藤森キャスター:
すでに4月に入って、国連のグテーレス事務総長も、イスラエル軍がAIを導入しているという発言をしています。「生と死の決定のいかなる部分も、アルゴリズムの冷徹な計算に委ねられるべきではない」と批判をしています。
それでもイスラエル側は、軍事作戦をより拡大しようとしています。
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
軍事作戦拡大の一番のポイントはラファという場所ですが、ネタニヤフ首相は「さらなる手痛い打撃を加える」と、もうすでに明言しています。
ラファという地域は明言していないのですが、ラファがどういった場所かというと…（https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20240423-6152832）
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■ガザの死者は3万4000人超 そのうち4割近くが子ども
生後2か月の赤ちゃんは、苦しそうに息をしていました。
看護師
「重度の栄養失調がみられる。深刻な状態で搬送されてきました。ガザ北部の病院には、毎日このような子どもが何人も運ばれてきます」
イスラエルとイスラム組織ハマスとの間で戦闘が始まってから、半年が過ぎました。今もパレスチナ自治区ガザでは、イスラエル軍による空爆が続いています。
母親の胎内から取り出された女の子の赤ちゃん。イスラエル軍による空爆で亡くなった母親への帝王切開で救出されました。
容体は安定し、徐々に回復。ただ、母親とともに父親ら家族が亡くなったため…
病院の担当者
「生まれた時から孤児となりました。そこに最大の悲劇があります」
ガザ保健当局は21日、イスラエル軍の攻撃によるガザの死者数が3万4000人を超えたと発表。このうち4割近くが子どもだといいます。
現地の状況について、4月10日までガザで人道支援を行った清田さんは…
UNRWA 清田明宏 保健局長
「私が知っているガザは無くなってしまいました。何回も訪問したことがあるので、ある程度土地勘はあるんですけど、まったくわからなかった。自分がどこにいるかわからない。見慣れたビルもほとんどわからない」
市民100万人以上が避難しているものとみられる、南部ラファでは…
UNRWA 清田明宏 保健局長
「私が行ったラファの避難所は、大体3万人くらいいる。その人たちのトイレがたとえば800人に1つとか、シャワーは5000人に1つとか、そういう次元。ガザはすでに限界を超えているということは、ぜひ理解していただければ」
■AIが作る“殺人リスト”を人間がたった数十秒で承認か
小川彩佳キャスター:
亡くなった方は3万4000人を超えており、そのうち4割が子どもたち。それにもかかわらず、誰もこの戦闘を止められないという現実には、改めてむごさを覚えますね。
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
さらにそのむごさを際立てているのが、この被害の裏で高度なAIが大量のデータを分析し、標的を選んでいるという実態です。
今回注目したいのは「ラベンダー」という名前のAI。名前の真意はわからないのですが、このシステムは、ガザの市民230万人の情報を大量に読み込みます。
その読み込んだ元のデータから、ハマスの工作員との関連を調べて、1から100の段階まで危険度を判定。はっきり言うと、AIが作る“殺人リスト”になるわけです。
かなり細分化され、人間が最終的に承認するわけですが、このリストを確認してから承認するまでの間が数十秒だった、そういったケースもあるわけです。
小川キャスター:
ラベンダーという名称も不気味ですが、誰を殺害するかをAIが選択するという、そうしたことが現実に…
プチ鹿島さん:
AIの効率性というのが、まさかこういう場で使われているというのはギョッとしますよね。
先ほどの赤ちゃんもそうですが、メディアができることとして、効率性に対抗する理不尽さを、絶対セットで報道しなくてはいけないと思います。
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
今鹿島さんがおっしゃった効率性というところですが、このAIのラベンダーは、どういった情報を読み込んでいるのか。
たとえばGPSデータ、携帯の通信データ、車の移動といったいろいろなデータを統合して判断するわけですが、その精度は90%ぐらいといわれています。逆をいうと、10%は誤爆の可能性があるということです。
藤森祥平キャスター:
でも、それを人間が数十秒で判断してゴーサインを出してしまう?
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
そういうことです。この10%がどれぐらいのものか、過去のデータを洗い、投下された爆弾の量から話してみたいと思います。
ガザに投下された爆弾の量は、イスラエル軍の発表によると、戦闘開始からわずか5日間で約4000トン。これは東京大空襲の、おそらく約3倍といわれています。
戦闘が始まってからもう半年近く経っていますから、そのうちの10%が誤爆だと考えると、民間被害はこれだけ広がっているというのは想像に難くないと感じます。
藤森キャスター:
すでに4月に入って、国連のグテーレス事務総長も、イスラエル軍がAIを導入しているという発言をしています。「生と死の決定のいかなる部分も、アルゴリズムの冷徹な計算に委ねられるべきではない」と批判をしています。
それでもイスラエル側は、軍事作戦をより拡大しようとしています。
23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
軍事作戦拡大の一番のポイントはラファという場所ですが、ネタニヤフ首相は「さらなる手痛い打撃を加える」と、もうすでに明言しています。
ラファという地域は明言していないのですが、ラファがどういった場所かというと…（https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20240423-6152832）
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