岩手3区「危機感」と「若さ」の攻防 無敗の野党重鎮と悲願狙う与党候補

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シリーズ総選挙。きょうは岩手3区です。18回目の当選をめざす野党の重鎮がかつてない危機感を抱いて異例のお国入りをしました。一方、4度目の挑戦で悲願の小選挙区勝利を狙う与党候補は若さを前面に打ち出し応戦しています。

立憲民主党 小沢一郎 候補
 「長い間、皆さんのお世話になって、ここまで頑張ってまいりましたけれども、今回の選挙戦は大変厳しい」

 立憲民主党前職の小沢一郎候補、79歳。1969年の初当選以来、連続当選17回を数える無敗の重鎮です。後援会組織の高齢化や野党支持率の伸び悩みもあり、今回は「危機感」を抱いての選挙戦です。

 公示日の今月19日、小沢候補の姿は地元・岩手県奥州市にありました。過去の衆院選では、ほかの候補の応援を優先していて、選挙戦初日に選挙区入りするのは異例のことです。

立憲民主党 小沢一郎 候補
 「(Q.地元で第一声をするのは、いつ以来ですか)それは俺は覚えていない。皆に聞いてくれ、忘れちゃった」

 細川政権・民主党政権と2度の政権交代を経験した小沢候補。政権奪取への執念は健在です。

立憲民主党 小沢一郎 候補
 「政権交代をし、そして国民の皆さんの、国民の生活が第一という政治を実現したい」

 この日は地元・奥州市で第一声を上げたあと、選挙区内を一巡し各地で支援者の出迎えを受けた小沢候補。存在感と健在ぶりをアピールし、自ら支持固めに奔走しました。かつてない危機感と政権交代への思いが小沢候補の原動力となっています。

自民党 藤原崇 候補
 「私、藤原崇、その中心の一人として、岩手のど真ん中で我々の地域振興のために、引き続き汗を流していきたいと思っております」

 自民党の前職・藤原崇候補、38歳。過去3回はいずれも選挙区で敗れ、比例代表で復活当選してきました。

 41歳年の離れた小沢候補との顔合わせは今回で4度目。タスキや選挙カーは年齢を強調するデザインで、若さを前面に打ち出しています。小沢候補の中選挙区時代の地盤で、区割り変更で前回選挙から選挙区に加わった一関市。今月22日に応援に駆け付けたのは、新型コロナ対策に奔走した西村康稔前経済再生担当大臣です。

西村康稔 前経済再生担当相
 「皆さんの声を予算に実現できる、それが藤原崇です」

 前回、苦戦を強いられた地域での逆転を狙いテコ入れです。

 藤原候補は一日およそ50か所で街頭演説するなど有権者に顔を見せることを徹底しています。

自民党 藤原崇 候補
 「(Q.勝つためには何が必要ですか)勝つために必要なことは、歩くこと」

 無敗の重鎮が築いてきた牙城を4度目の挑戦にして切り崩せるか。若さを活かし運動量で相手陣営を圧倒する構えです。

 異例のお国入りで引き締めを図る小沢候補と、悲願の小選挙区勝利を狙う藤原候補の攻防は終盤戦に向かいます。(27日09:47)