安さとアイデアで世界を魅了する100円ショップ。気になる外国人のお買い物とその後を追跡しました。さらに、海外の“100円ショップ”も続々。仏具に大量の南京錠!?“世界のヒャッキン”事情も見えてきました。
■安い&ユニーク100円グッズに「That’s good!」
東京・銀座にあるダイソー。世界中から観光客が押し寄せる街だけに、客の半数近くが海外からの観光客だといいます。
カナダから 高校の先生
「カナダにも1ドルショップ(約110円)があるけど、かなり質が低い商品しかないの。だから、子どもたちをここに連れてきて、どれほど素晴らしいか違いを見せようと思ったの」
カナダの高校生
「これは、収納場所の節約になりそう」
先生が生徒たちに見せたかったのは、安いだけじゃない、ニッポンの100円グッズのアイデアだといいます。
こちらは「押して計れる計量ボトル」です。ポイントは、上下2つのプッシュマークで、上を押せば「大さじ1杯分」、下を押すと「小さじ2杯分」がワンプッシュで出てきます。
上下で太さの違う芯が入っていることで、上は強く、下は弱くしか押せないようになっています。
アメリカから
「気に入った。ソースの容器は持っているけど、こんな便利なのはないね」
アイデアキッチングッズは、ニッポンの100均のお家芸。
どちらも、一見普通の「調味料容器」ですが、この通り、容器の素材が柔らかく、もんで中身をほぐせます。
スイスから来た人
「That’s good!これなら塩が中でかたまっちゃう心配ないわね。プラスチック製じゃほぐせないもの」
そう、皆さん一度は経験したことのある、こんな事態をあっさり解決する優れものです。
■SNSで話題の商品 使い方は氷?豆腐?
ではここで、100円グッズクイズ!
こちらは今SNSで話題の商品です。一体、何に使うモノか分かりますか?
コロンビアから来た人
「何かを作るモノだよね…」
「氷?」
アメリカから来た人
「クッキー生地を切る?」
「豆腐」
正解は、一口サイズのサンドウィッチメーカー「ワンぱくっ!サンドメーカー(ミニタイプ)」です。
ジャムなどを乗せた食パンをもう1枚の食パンでサンドしたら、ギュっと押し込みます。あとは、パンの耳を取るだけ。かわいい一口サイズのサンドイッチのでき上がりです!
子どものおやつやお弁当に最適と話題になっています。
■意外な使い方も 「驚かす」「背中かく」「魔よけ」
こちらは、シカゴからやってきたファミリー。
アメリカから来た人
「値段は、どこに書いてあるの?」
「(この店はほとんど100円)100円!?」
100円と聞いてびっくり、この表情。そんなお姉さんが気に入った商品は…。
アメリカから 姉・ソフィアさん(14)
「一度開けたスナックの袋をまた閉じられるのよ」
その名も「イージーシーラー」。中身が残っているスナック菓子の袋を…この通り、スライドするだけで再び密封できるモノ。
でも、それを見ていた妹のレベッカちゃんは、なにやらひらめいた様子…。
レベッカちゃん(9)
「中にクモを入れて、お姉ちゃんを驚かせるの」
くれぐれもレベッカちゃんのマネしないでくださいね!
アメリカからやってきたピエールさんも、靴べらを見てひらめきました。
ピエールさん
「これには2つの役目がある。靴べらだけじゃない、背中をかくのさ(笑)」
靴べらも使い方次第でニ刀流になるんですね。
オーストラリアからやってきた親子が興味を持ったのは、鈴の付いたキーホルダーですが…。
オーストラリアから来た人
「これは“ジーン”を追い払う魔よけね」
「見せて。これは買って帰らないと。家に“ジーン”がいるから」
「(Q.ジーンとは何ですか?)ゴースト。家にいる」
「悪魔みたいなもの」
冗談を言っているわけではなさそうですが…。鈴の音が魔よけになると信じるのは、日本だけじゃないんですね。
■“南海の楽園”100円ルアーで次々大漁!
釣り道具を、熱心に眺めているティアナさん。
パプアニューギニアから ティアナさん
「これは、パプアニューギニアでは買えない。地元には釣り道具のお店が1、2軒しかないの。しかも値段がとても高いのよ」
ティアナさんは、パプアニューギニアからの観光客。オーストラリアの北に位置し、美しい海に囲まれた島々からなる“南海の楽園”。100円のルアーで一体、どんな魚が釣れるのか気になります。そこで、釣りをした時の動画を送ってもらいました。
ティアナさん
「パプアニューギニアのティアナです。これを試していきます!」
「YES、YES、YES!タイガーフィッシュ」
さらに…。
ティアナさん
「これはランチ用ね。レッドスロートエンペラー」
100円のルアーで大量ゲット!
ティアナさん
「間違いなく再び買いに行きます。素晴らしい釣り道具を探しに、ぜひ100円ショップに行ってみてください」
■世界の“100円ショップ”も追跡!
取材中、外国人観光客たちからこんな情報が。
カナダから来た人
「カナダにもダララマって店がある。売り文句は『たった1ドル(約110円)』なんだ」
アメリカから来た人
「僕らは1ドル(約150円)ショップって呼んでいる」
「少なくとも7~8社。ファミリーダラー、ダラーツリー、ダラージェネラル」
そう言われると気になる、海外の100円ショップのような店を追跡してみました。
ドイツから来た人
「1ユーロ(約160円)ショップ『テディ』が似たような店。大都市には大抵あるお店だよ」
こちらが、ドイツに本社を構える1ユーロショップ「テディ」。ヨーロッパ15カ国に展開しているそうです。
キッチンコーナーを見てみると、チーズの卸金が品ぞろえ豊富です。実はドイツ人はチーズが大好きで、国民1人あたりのチーズの年間消費量は日本の10倍にもなります。
他にもキッチングッズがなかなかの充実ぶりです。
ドイツから来た人
「ベルリンの人は東京の人より料理をするよ。(ドイツでは)外食はぜいたくなこと。それに、ドイツにはコンビニもないからね」
ちなみに1ユーロショップとはいえ、値段はマチマチです。
イギリスから来た人
「イギリスの1ポンド(約190円)ショップもすべてが1ポンドじゃなくなっている。インフレの影響ね」
均一ショップの値上げは、各国で発生しているそう。日本でも、高機能・高価格帯の商品も増えていますよね。
さらに、アメリカでは日本の100円ショップではなじみのないモノが充実しているといいます。
アメリカから来た人
「Hot Pocket。冷凍食品だよ」
「たぶん、100種類くらいある」
実はアメリカの1ドルショップでは冷凍食品がとっても充実しています。冷凍食品の消費量が世界トップのアメリカならではですね。
■何コレ珍ショップ? 金銀の器…仏様
世界有数の親日国・タイの街中では「20バーツショップ」が。今のレートでおよそ80円均一の店が、至る所にあるといいます。
タイ在住 ギフトさん
「タイのお金、20バーツのお札があって、お釣りを払わなくても良い値段設定」
その店内をのぞいてみると、品ぞろえも日本の100円ショップに似ていますが…。
金銀の各種器や、仏様…。国民の9割が仏教徒の国ならではの品ぞろえ。
さらにお掃除コーナーでは、ほうきは妙にカラフルで形も変。何コレ?!
実はタイではこの形のほうきが一般的。先端が広がっていることで、幅広くゴミを効率よく集めることができるのだとか。
そして、なぜか南京錠の品ぞろえがすごいんです!
ギフトさん
「(タイの家は)こういう建物が多い。だから普通の家の鍵ではなく、南京錠を使ってロックをかけるんです」
さらに、まだ4月だというのに水鉄砲も種類豊富。そのワケは?
ギフトさん
「4月の13・14・15日。タイではソンクラーン祭り(水かけ祭り)がある。家を出かけるときは覚悟したほうが良い。絶対濡れる」
■YouTubeで独学ラーメン修行…約5時間の力作に
この日、出会ったのは、マルタから来た夫・ライアンさんと妻・アガタさんご夫婦。
アガタさん
「マルタは人口50万ほどなの。とっても小さな国」
ご夫婦が住んでいるのは地中海に浮かぶ小さな島国、マルタ共和国。
お目当ての100円グッズは、何ですか?
ライアンさん
「食器を買うよ、ラーメンの丼」
購入したのはラーメン丼。
ご夫婦が住むマルタの首都・バレッタは街全体が世界遺産に登録された美しい街。そんな美しい国で一体どんなラーメンを作るのでしょうか?後日、動画を送っていただくことに。すると…。
ライアンさん
「こんにちは、マルタのライアンです。きょうはどうやってマルタのラーメンを作るか紹介するよ。まずはスープを作る。豚バラと鶏ガラを使う」
なんと、スープから手作り。料理番組のような動画を送ってくれました。
聞けば、日本のラーメンが大好きで、YouTube動画を見て独学で作り方を学んだそう。
総調理時間はおよそ5時間。
ライアンさん
「ダイソーで買った丼だ」
あぶりチャーシュー醤油ラーメンの出来上がり!
ライアンさん
「イタダキマス!」
きょうも世界のどこかで“世界のヒャッキン”グッズは、誰かを笑顔にしているに違いありません。
[テレ朝news]
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