五輪描いたブルーインパルス 晴天と成功祈り「特大テルテル坊主」同級生が制作 (21/11/04 19:40)

2021/11/04 に公開
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3日にお伝えした、五輪を描いた航空自衛隊のパイロットの話題。世紀の瞬間を地元みやき町では、同級生や両親らが固唾をのんで見守っていました。成功を祈り、同級生たちがつくったあるものとは。

オリンピック開会当日、人々が注目するなか時速500キロ以上のスピードにもかかわらず、正確な円を描き、世界にその実力を示した航空自衛隊のブルーインパルス。その一員に、みやき町出身のパイロットがいました。

航空自衛隊 河野守利3佐:「決められたこと、やるべきことをミスなく確実にやるということだけ考えて、集中して飛んだのを覚えています」

河野守利3佐。隊員のなかでもより高い技量を必要とする5番機を担当。当日は黒いスモークを曳きました。

航空自衛隊 河野守利3佐:「(両親が)すごく心配している感じで、とにかく無事にやってきてくれよという感じだったので、僕も安心してみておいてくれと」「とても光栄なことで、人生の中でもこんな経験できることはないので、すごくよかった」

開会式当日、千キロほど離れた地元では、多くの人が手に汗握りながら飛行を見守っていました。
「歴史に残る瞬間を見ようと、みやき町には同級生や地元の人が集まっています」

同級生:「歴史的なイベントに同級生が参加することに、とても誇りに思います」「がんばってほしかね」

本番の2週間ほど前。

同級生 西川大樹さん:「守利が是非とも晴天を祈ってくれということで、同級生が集まって、テルテル坊主を作りました」「ナフコに布を買いに行きました」「小学校中学校のクラスメイト同級生」

同級生 三宅真太郎さん:「守利とは小さいころから。なかなかこういう時期なので、なかなか集まれないが数人が集まってくれて良かった」「職場で作ってきました」

実は同級生たちが本番に向け応援団を立ち上げ、準備を進めていました。

同級生 西川大樹さん:「中学3年生になった時に『今度パイロットになる』と、普通の高校に行かず自衛隊に。夢持って進んでるのはすごいなと」「地元代表して、日本を代表して飛ぶんですけど、みんなでテルテル坊主をつくって晴天を祈りたい」

また、こんな映像も。応援団の一人でマレーシア在住の末次幸博さんの呼び掛けで、テルテル坊主と応援メッセージをまとめた動画を制作しました。

マレーシア在住の同級生 末次幸博さん:「佐賀空港開港式でのブルーインパルスの展示飛行を見て、自分も空を飛びたいという思いからはじまり、とても勇気づけられました」

そして迎えた7月23日、開会式当日。
「花を作って会場づくりやっています。ブルーインパルスに合わせてブルーで飾り付けをしようと思っています(いよいよ本番ですが)楽しみです」

会場を盛り上げようと、手作りのグッズもたくさん用意しました。
「家事の合間に作りました。緊張しないと言っていたので、オリンピックの空を楽しんで欲しい。」「(どういう方)かっこよくて、優しくて頭もよくて、運動神経も良くて、もててました」「感動してきた」「そうね、もう感極まるものあるね」

会場には同級生だけでなく、一般の人も集まりました。
「本日、守利の無事と大成功を応援してきたい」

また、河野3佐の両親の姿も。父・誠さん:「全世界に放送されるから光栄です。無事に任務修了することを願っています」母・鈴子さん:「きのうもあまり眠れませんでした」「ブルーインパルスは3年という期間が限られていますので、その間にオリンピックにあたるなんて、ほとんど奇跡」「(自衛隊に入るということは)それもびっくりしました。みんなと同じように三養基高校に行ってとか、大学に行ってとか思っていたが(今になってみたら)良かったなと」「本人にあっていたんだと」

そして、迎えた本番。あいにくの雲に見舞われましたが、多くの人が映像を通してその瞬間を見届けました。

父・誠さん:「きょうは守利のために応援してもらってありがとうございます」

母・鈴子さん:「本当に感無量よかったです」「お疲れ様でした」

同級生 三宅真太郎さん:「結構早い段階から準備してきたんですけど、大樹もいったんですけど、感極まるものあった。やっとこの日を迎えたコロナの影響、状況のなかでこれだけ多くの人が集まってくれた。やっぱり守利の力なんだと思ってすごく感動しています」

1964年の東京オリンピック以来、57年ぶりに五輪を大空に描いたブルーインパルス。晴天と成功を祈り、同級生がつくった特大のテルテル坊主は河野3佐の元に。

航空自衛隊 河野守利3佐:「懐かしい友達の名前が書いていて、めちゃうれしいです。ありがとうございます」「中学校卒業以来、佐賀から離れて暮らしている。そのなかでも中学校の同級生みんなが引き回してやっていただいて、すごく励みになった私のなかではふるさとと思ってるし、すごく大切な場所、素敵な場所と思っている。佐賀がもっともっと盛り上がってくれたら私もうれしい」