「かっこいい1年生になりたいです」震災4か月後に誕生した女の子“一人だけの入学式の目標”あれから6年一人だけの卒業式で掲げた新たな目標は

視聴回数 98,038
0
0
6年前のNスタみやぎで「たった一人の新入生」として取り上げた宮城県石巻市の女の子が6年生となり、卒業の時を迎えました。卒業式も一人だけ。ただ、この1年の間にうれしい出会いもあったようです。一人だけの卒業式、6年前は一人だけの入学式石巻市の寄磯小学校で行なわれた卒業式。新たな門出を迎えた渡邉羽海さん。卒業生は渡邉さん1人だけ。真剣な面持ちで卒業証書を受け取りました。6年前の入学式。新入生は、この時も渡邉さん1人でした。東日本大震災の4カ月後に生まれた渡邉さん。自宅が被災し、およそ6年、仮設住宅で生活をしました。ある目標を掲げて小学校に入りました。渡邉羽海さん(6年前の入学式):
「かっこいい1年生になりたいです」1年生の時の全校児童は9人。「寄磯フェスティバル」と題した学芸会は、出番が6回あり、上級生の8人に支えられながら、古里に笑顔と希望をもたらす演技を披露しました。演技:「せーの、うみちゃん」「はーい」「ピカピカの1年生になった渡邉羽海です。私が来たからには大丈夫」在校生は二人だけにあれから6年。在校生は、最上級生の渡邉さんと3年生の鈴木初空くんだけ。震災前、19人いた児童は、少子化と住民の転出で2人にまで減り、県内で最も児童数が少ない小学校となったのです。3年生 鈴木初空くん:
「人数が少ないのは寂しい。(渡邉さんが)休んだ時にそう思う」
渡邉羽海さん:
「1人だと寂しいし出来ることも少なくなるので、同学年の友達が欲しかったなと思う」クラスメイトができたずっと同級生がいなかった渡邉さん。でも、この1年間は週に一度だけ、同じ学年のクラスメイトができました。近くの大原小学校で行なわれた「6年生を送る会」には、その同級生とともに招かれました。大原小6年 安藤莉央さん:
「6年間の思い出のひとつになりすごい良かったなと思っています」ともに児童数が少ない寄磯小と大原小は、去年4月から交流学習の場を設け、週に1回、大原小で一緒に授業をしてきました。念願のクラスメイトでしかも女子。すぐに仲良くなりました。大原小 安藤莉央さん:
「相談事があると周りに女子がいなかったので、(渡邉さんが)近い存在で楽しかった」
渡邉羽海さん:
「寄磯小で近い学年がいなくて心細いことが多かったが、悩みを莉央さんと共有して、どうすればよいのかなどの相談ができるようになったのでうれしい」3月17日、迎えた旅立ちの日です。「かっこいい小学生になりたい」目標は達成できた?渡邉羽海さん:
「お父さんお母さん、今までどんなことがあっても優しく接して育ててきてくれてありがとうございます」寂しい思いをさせまいと自分を支えてくれた家族への思いが、胸にこみ上げます。渡邉羽海さん:
「家族みんなの支えのおかげで、私は人に優しくすることができるようになりました」全校児童が2人だけの寄磯小学校。人数は少なくても、とても大切な場所でした。渡邉羽海さん:
「(少人数で)寂しい気持ちも大きかったが、(他の児童と)きょうだいのように協力して過ごしてきてとてもいい経験が出来た」「かっこいい小学生になりたい」。入学当初に掲げた目標は達成できたようです。渡邉羽海さん:
「頼りない時もあったと思うが下級生に頼ってもらえるように出来るだけ尽くしてきたので自分の中では百点満点。小学1年生のころから掲げてきたかっこいい中学生にまたなれるように頑張りたい」小さな浜で、時には寂しい思いも経験した渡邉さん。新しいステージへ一歩を踏み出しました。渡邉さんのご両親は、「かっこいい小学生だった。中学校でもかっこいい1年生からスタートしてもらいたい」と話していました。寄磯小学校は、明治12年、1879年の開校で、児童が最も多かった1959年には154人が在籍していました。
しかし、渡邉さんが入学後の2018年以降、児童数は一桁で推移しています。
今年の春は、新入生が1人入学する予定ですが、それでも全校児童は2人だけとなります。
渡邉さんは、中学校では2人のクラスメイトが出来る予定だということです。

詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tbc/1063581