【親分はイエス様】小指無し、金無し、教会無し…夜の街が俺の教会…夜回り「懺悔」に耳を傾けてみた。

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大阪 ミナミの町にたむろする 集団。耳を傾けていたのは ちょっと強面の男たち。

「天候も悪いけど 雨天決行」

始まったのは、ゴミ拾い。リーダーは 世間を騒がせた メジャー級に ヤンチャな男。
 
【ダルビッシュ翔さん】
「僕ら 大阪租界といって西成の炊き出しだけじゃなく、ゴミ拾いも始めました!」

ボランティアグループ、大阪租界。メンバーは格闘家、ユーチューバーなど個性的な面々。過去に 犯罪に手を染めたものも。いわば、罪滅ぼしのゴミ拾い。地に這いつくばって ゴミを拾う1人の男がいた。ゴミを拾う その手は 素手。

【二上英治牧師】
「こんなもんね、自分の汚れに比べたら どうってことない。洗って落ちるのは 汚れじゃない…」

小指が男の過去を物語る。そして男は行き場のない若者が集まる、グリ下へ。

【二上英治牧師】
「ゴミある?おじさんね…元々〇クザ やっていて、指無くて…今 牧師 やってんだけどおじさん、人生やり直してんだよね」

親分はイエス様。一生続く男の懺悔に耳を傾けた。

男の1日は 包丁の音から始まる。ネグラは 築39年、家賃5万円のアパート。

【二上英治牧師】
「だいたい弁当です、安いから。外食なんて行たらお金無くなっちゃう。富山に家族いるから。1円でも多く 家族に送ってあげたい…」


キリスト教の教えを伝えるため 2年前から 伊丹で単身赴任。台所に立つ姿も板についてきた… という訳にはいかないようだ。

【二上英治牧師】
「やっぱり焦がすくらいじゃないと、ダメ」

男の手料理を持って 向かう場所、それは…週5日、建設現場で汗を流す。布教に掛かるお金は働いて稼ぐ。ともに働くのは 2回り以上 年下の若者。一生続く 過去の懺悔。人生は ペンキのようには 塗り直せない。

【二上英治牧師】
「真面目にコツコツするのって すごいこと。一生懸命 歯を食いしばって頑張る、サラリーマンは尊敬に値します…」

富山に残した家族、キリスト教、2つの十字架を背負いながら二上牧師は質素倹約に、1日1日を生きる。そんな男の半生を尋ねてみた。

【二上英治牧師】
「両親も複雑だったんで 離婚したり…自由奔放な母親で幼少期は親戚の家にたらい回しいじめられっ子だったし」

いじめられた少年時代、誰よりも憧れた 強さ。14で不良と呼ばれ、気づけば 任侠の世界へ。しかし、ある時 憧れ続けた強さに違和感を覚えた。

【二上英治牧師】
「ヤミ金融をやっていく中で、自分より弱い人を苦しめる生き方に嫌気がさしてきた」

28歳でカタギの世界へ。傷だらけの心に 響いた、イエス キリストの言葉。

【二上英治牧師】
「昨日までの罪や罰は全部 俺が清算したから今日から新しく生きることができるからって」

親分はイエス様。スネに傷を持つ牧師の教会は 夜の街にある。

【二上英治牧師】
「こんばんわ…過去のありのままの姿を語らせてもらいます。過去の私の姿は変わらないけど、見える世界は変わらないけど、見えない世界が変わっていく…」

キリストの教えを身近に…そう思い、始めた夜の伝道。耳を傾けるのは 人生に もがく女性。

【女性】
「子どもは4人いるんですけど 長女が生まれつき病気(長女を)置いて 買い物に行かないといけない…」


2度の結婚を経験した シングルマザー。過酷な子育て、元夫の逮捕。目をつぶりたくなる現実に向き合う 34歳。今にも崩れてしまいそうな女性。二上牧師の言葉に、熱がこもる。

【二上英治牧師】
「心が畑なんです、恐れという石ころが心の畑に散らばっている。不平不満という雑草も生えてくる。心の畑の雑草を額に汗して抜いていかないといけない。俺も同じ、ヤクザやってる時、恐喝という石ころ 脅す石ころを人生やり直す時に1本1本 抜いていった…抜くだけじゃない!心の畑に種をまかないといけない!あなたの種が置かれている場所は苦しい所かもしれない…置かれた所で咲け!でも・・・どうしても咲けない季節がある。下に下に根を生やしなさい…私が生まれ変わったのは 根っこが変わったから…根っこは目には見えない、根っこから変わらないと人は変わらない…」

二上牧師が、咲かせたい花がある。それは 山の教会に。ここは 虐待、育児放棄、様々な理由で 親と過ごせない 子どもたちが生活する施設。2年前から 毎週 礼拝に参加している。

助けたい1人の青年がいた。聖書とスマホを手にするウエダ青年 。高校卒業後、就職するも、会社に馴染めなかった。

【二上英治牧師】
「もう1回やり直さないとな」

彼は 自分の気持ちを伝えることが苦手。翌日 髪を黒く染めた青年の姿が。彼なりの決意の表れか、二上牧師が勤める建設会社で 一人前の男を目指す。そして青年は ゆっくりと 言葉を選ぶ。

【上田青年】
「お世話になって やっぱり頑張る」

そんな彼の門出に 牧師は祈る。人生、生き直し真っ只中の 入れ墨牧師。困っている人がいれば 助ける。金がなくても 飯を食べさせる。

【二上英治牧師】
「頼むで上田!頑張ろうな」

金なし、教会なし、それでも 愛はある…傷だらけの聖者の行進は 続く。

#ノンフィクション #元暴力団 #二上英治 #牧師 #反社 #ドキュメンタリー

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