課題山積 中小企業の障害者雇用 「組合」制度の導入で雇用率アップの企業も|TBS NEWS DIG

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企業に定められている障害者の雇用率が今月から引き上げられましたが、中小企業ではなかなか雇用が進んでいません。この問題を解決しようと、新たな取り組みが始まっています。

女性に人気のコスメブランド「サボン」。色とりどりの花が目を引きます。

サボン 人事部 竹村かおりさん
「(客から)『お花があふれた素敵なお店ですね』というふうに声をかけていただいたり」

サボンではこれまで、なかなか障害者雇用が進みませんでした。それが、「ある仕組み」を使うことで、飛躍的に雇用率がアップしたといいます。

そもそも企業には、従業員の一定割合以上、障害者を雇用することが法律で定められています。その割合は今月から2.5%に引き上げられました。

しかし、去年の時点で雇用率を達成している企業はわずか半数。特に中小企業では雇用が進んでいません。

サボンが雇用率を達成したカギはこの店にあります。

東京・原宿にある生花店「ローランズ」。従業員の7割ほどが障害のある人です。

生まれつき難病を抱えるローランズスタッフ
「(働く前は)世の中に溶け込めないのかなこのままというのはあった。みんなが助け合いの気持ちがあって仕事をしている。障害を忘れられる場所、安心できる場所でもある」

こちらの従業員の女性は発達障害があります。

発達障害のあるローランズスタッフ
「(障害で)できる仕事とできない仕事の凹凸が多くて。うまくできなかったりすると、他の方にも迷惑をかけてしまったり」

サボンが使ったのは「組合」という新制度です。

まず、単独では障害者雇用が難しい中小企業が雇用のノウハウを持つ中小企業と「組合」をつくります。この「組合」内で業務を発注することで、所属する全企業の雇用率にカウントできるというものです。

サボンが所属する「組合」の場合、業務は花の発注や動画の編集など70種類以上も揃っていて、組合全体の障害者の雇用率は基準の倍となる5%ほどとなっています。

店内の花も発注した業務の1つです。

ローランズスタッフ
「お客様が実際に手にとっているのが嬉しかった」

この仕組みを使うことで、社内の関心や理解も高まったといいます。

サボン 人事部 竹村かおりさん
「本当にビジネスで必要な物やサービスを発注して、それが障害者雇用に繋がる、企業としてはありがたい仕組み」

しかし、まだ、こうした組合は全国に2つだけ。取り組みを始めた代表は参加企業が増えることを願っています。

ローランズ 福寿満希 代表
「働きたい夢が叶う当事者が増え、雇用したい企業の採用も叶っていく。新しい選択肢が増えて、当事者の働くというところに花が咲くといいな」

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