【脳科学・最新研究!】トラウマの仕組みの一端を解明!

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心の傷ともいわれるトラウマ。この発生の仕組みについて先日、ある研究結果が発表されました。
自然科学研究機構 揚妻淳教授「恐怖記憶ができるときは新しい回路ができていそうだ、ということがわかった」

実験の内容はこうです。
まずマウスに害がない音を聞かせながら、低周波治療器ぐらいの弱い電気を流すと、ビクッとなります。私たちも、弱い静電気とかでもびっくりしますよね。この仕組みを使って恐怖の記憶の研究をするそうで、その時に脳の中でどんなことが起こっているのかがわかる技術を今回新たに開発して調べてみたそうです。
すると、もともとは電気でビクッとする細胞と音に反応する細胞というのは別々だったはずが、ビクッとする恐怖を体験することで2つの細胞が結びつくようになる、新しい神経回路を作ってしまうことがわかったんです。
ただ、この恐怖を感じるというのは、危機察知という意味で自然界での動物の生存に大事です。そして、人間にも大事な感情なんだそうです。

つまり恐怖を感じるというのは生物として大切な機能なんですが、
トラウマというのは、この恐怖を脳が間違って記憶してしまった状態のようなものとも考えられるわけです。
先ほど、細胞同士が結びついて新しい神経回路を作るという話をしましたけど、例えば、このトラウマ記憶の回路のはたらき「だけ」を抑えるような薬ができれば、P T S Dなどの症状の緩和などに繋がるかもしれないということなんです。
簡単に説明してしまいましたけど、これがわかるまで10年かかったそうで、改めて脳というのは奥深いものだと感じました。