北海道が宇宙の玄関口に！大樹町で進む「宇宙港」整備 格安ロケットで米中に挑む
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北海道のあらゆる１番を紹介するコーナー「イチバン」。今回のテーマは『アジアでイチバン！誰もが使える初の宇宙港の整備が十勝の大樹町で進んでいるぞ！』です。
札幌から車で３時間半。森唯菜アナが訪ねたのは大樹町で１０年前からロケットを開発している「インターステラテクノロジズ」です。
２０１７年に初めて観測ロケット「ＭＯＭＯ」を打ち上げましたが、高度１００キロの宇宙空間に到達できず。１年後のリベンジでは装置の不具合で打ち上げ直後に落下、炎上しました。堀江貴文取締役は「これまでになかった失敗モードで失敗しちゃった」と会見しました。そして２０１９年。日本の民間企業の単独の開発としてはイチバン乗りで宇宙空間に到達しました。その後「ＭＯＭＯ」は改良が重ねら、れこれまでに３機が打ち上げに成功しています。
インターステラテクノロジズの稲川貴大社長（３６）が森アナを案内してくれました。いま開発が進められているのは、全長が32メートルと「ＭＯＭＯ」の３倍あるロケット「ＺＥＲＯ」です。国内外で需要が高まっている超小型人工衛星をロケットの先端に乗せ、宇宙へと運びます。
■稲川貴大社長「ＺＥＲＯをたくさん量産していって、毎週のように打ち上げるというのをやろうとしている」
会社が挑んでいるのは「ロケットの価格破壊」です。国のロケットが１回の打ち上げに数十億から数百億円かかるのに対し、「ＺＥＲＯ」は１０億円以下での打ち上げを目指しています。
■稲川貴大社長「アメリカや中国はいま１週間に１回、４日に１回のペースでロケットを打ち上げているのが世界の状況なんですが、日本は去年だと０回ですし、多くても年４～５回位しかロケットが打ち上がっていない。宇宙を使いやすくするためには、安い便利なロケットを作りましょうと」
会社の設立当時は数人だった従業員がいまや１４０人にまで増えました。少子高齢化で人口減少が続いてきた大樹町は移住者が増え、人口は去年より１６人増加しました。マチにはドラッグストアや飲食店など、新たな出店が増えています。
■大樹町黒川豊町長「町の活気につながっているかなと思う。社員のほとんど若い方なのでそういった若い人が移り住んでくれたということで大きな経済効果があります」。
大樹町の主な産業は酪農です。２万５０００頭が暮らしています。実はロケット「ＺＥＲＯ」の打ち上げに欠かせないのが、「牛のフン尿」なんです。
■サンエイ牧場鈴木健生代表「４０℃で４０日間ぐらい発酵させながら、ガスをとるという形になっています」
牛のフン尿を発酵させるとメタンガスが発生します。これを液化して燃料にし、ロケットを飛ばすというのです。
■インターステラテクノロジズ稲川貴大社長「牛のフン由来のメタンはてすごくいいんですよ。ロケットにとって。純度の高いメタンの金額としては安い」
ロケットだけではなく酪農家にもメリットがあります。発酵させてメタンガスを取り出した残りはたい肥として活用しますが、これまで直接、畑にまいていた時よりもにおいが軽減できると言います。
■サンエイ牧場鈴木健生代表「（そのままだと）臭くてね。もうかなわないんだよね。ロケットの燃料として適しているとう話を聞いた時はちょっと信じられないというか。驚きがありました」
大樹町ではいまロケット発射場の整備が進められています。ＭＯＭＯが打ち上げられた発射場には、新たなロケットの試験場や燃料タンクが並んでいます。ここは「北海道スペースポート」の一部。アジアで一番初めにできただれもが利用できる商業宇宙港として、２年前から本格稼働しています。来年度には、人工衛星を積んだロケットを打ち上げる新たな発射場が完成する予定です。
■大樹町黒川豊町長「日本とアメリカが１時間足らずで行ける時代がもう間もなく来る。宇宙港となってくれば、観光やビジネス、それから生産・産業そういったものが大樹町に集約されてくる」
来年度以降の打ち上げを目指し、ロケット「ＺＥＲＯ」の開発を行っているインターステラテクノロジズでは、人工衛星の研究開発も始めています。完成すれば電波がない場所でもインターネット通信が可能になります。
■稲川貴大社長「今後１０年から２０年かけて、生活が完全に変わってくるはずなんですよね。世界中ですごい激しい競争が今起こっているので日本からわれわれがこの大樹町から挑みたい」
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札幌から車で３時間半。森唯菜アナが訪ねたのは大樹町で１０年前からロケットを開発している「インターステラテクノロジズ」です。
２０１７年に初めて観測ロケット「ＭＯＭＯ」を打ち上げましたが、高度１００キロの宇宙空間に到達できず。１年後のリベンジでは装置の不具合で打ち上げ直後に落下、炎上しました。堀江貴文取締役は「これまでになかった失敗モードで失敗しちゃった」と会見しました。そして２０１９年。日本の民間企業の単独の開発としてはイチバン乗りで宇宙空間に到達しました。その後「ＭＯＭＯ」は改良が重ねら、れこれまでに３機が打ち上げに成功しています。
インターステラテクノロジズの稲川貴大社長（３６）が森アナを案内してくれました。いま開発が進められているのは、全長が32メートルと「ＭＯＭＯ」の３倍あるロケット「ＺＥＲＯ」です。国内外で需要が高まっている超小型人工衛星をロケットの先端に乗せ、宇宙へと運びます。
■稲川貴大社長「ＺＥＲＯをたくさん量産していって、毎週のように打ち上げるというのをやろうとしている」
会社が挑んでいるのは「ロケットの価格破壊」です。国のロケットが１回の打ち上げに数十億から数百億円かかるのに対し、「ＺＥＲＯ」は１０億円以下での打ち上げを目指しています。
■稲川貴大社長「アメリカや中国はいま１週間に１回、４日に１回のペースでロケットを打ち上げているのが世界の状況なんですが、日本は去年だと０回ですし、多くても年４～５回位しかロケットが打ち上がっていない。宇宙を使いやすくするためには、安い便利なロケットを作りましょうと」
会社の設立当時は数人だった従業員がいまや１４０人にまで増えました。少子高齢化で人口減少が続いてきた大樹町は移住者が増え、人口は去年より１６人増加しました。マチにはドラッグストアや飲食店など、新たな出店が増えています。
■大樹町黒川豊町長「町の活気につながっているかなと思う。社員のほとんど若い方なのでそういった若い人が移り住んでくれたということで大きな経済効果があります」。
大樹町の主な産業は酪農です。２万５０００頭が暮らしています。実はロケット「ＺＥＲＯ」の打ち上げに欠かせないのが、「牛のフン尿」なんです。
■サンエイ牧場鈴木健生代表「４０℃で４０日間ぐらい発酵させながら、ガスをとるという形になっています」
牛のフン尿を発酵させるとメタンガスが発生します。これを液化して燃料にし、ロケットを飛ばすというのです。
■インターステラテクノロジズ稲川貴大社長「牛のフン由来のメタンはてすごくいいんですよ。ロケットにとって。純度の高いメタンの金額としては安い」
ロケットだけではなく酪農家にもメリットがあります。発酵させてメタンガスを取り出した残りはたい肥として活用しますが、これまで直接、畑にまいていた時よりもにおいが軽減できると言います。
■サンエイ牧場鈴木健生代表「（そのままだと）臭くてね。もうかなわないんだよね。ロケットの燃料として適しているとう話を聞いた時はちょっと信じられないというか。驚きがありました」
大樹町ではいまロケット発射場の整備が進められています。ＭＯＭＯが打ち上げられた発射場には、新たなロケットの試験場や燃料タンクが並んでいます。ここは「北海道スペースポート」の一部。アジアで一番初めにできただれもが利用できる商業宇宙港として、２年前から本格稼働しています。来年度には、人工衛星を積んだロケットを打ち上げる新たな発射場が完成する予定です。
■大樹町黒川豊町長「日本とアメリカが１時間足らずで行ける時代がもう間もなく来る。宇宙港となってくれば、観光やビジネス、それから生産・産業そういったものが大樹町に集約されてくる」
来年度以降の打ち上げを目指し、ロケット「ＺＥＲＯ」の開発を行っているインターステラテクノロジズでは、人工衛星の研究開発も始めています。完成すれば電波がない場所でもインターネット通信が可能になります。
■稲川貴大社長「今後１０年から２０年かけて、生活が完全に変わってくるはずなんですよね。世界中ですごい激しい競争が今起こっているので日本からわれわれがこの大樹町から挑みたい」
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