複雑系科学の源泉ー人工生命・自己組織化・カオス

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複雑系の科学の源泉として、人工生命研究や自己組織化理論やカオス理論を紹介しながら、従来の自然科学の方法を再検討する。

 (人工生命研究は、複雑系研究の一つであるが、そこでは、コンピューター上に生命現象と類似の挙動を再現することによって、生命の本質を理解しようとする研究が盛んになされてきた。人工生命の全体の挙動は、それを構成する要素の性質には還元できない。この複雑系研究の源泉には、プリゴジンなどの自己組織化理論があったが、自己組織系では、ゆらぎが増幅されて、ある臨界値を越えると、自発的に新しい構造が形成される。複雑系の科学のもう一つの源泉、カオス理論でも、初期値のわずかな誤差が指数関数的に増大し、結果として大きな相違を生み出す。このカオス理論と自己組織化理論の総合のもと、複雑系の科学は成立した。これらは、従来の自然科学の世界観に対して、再検討を迫るものを含んでいる。)