“反転攻勢”ウクライナ軍が村を奪還 帰還の女性「土地にキスを」(2022年5月12日)

2022/05/12 に公開
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反転攻勢が続いています。ウクライナ軍は北東部ハルキウで占領されていた村を新たに奪還したと発表。今後の戦況に影響を与える可能性も出てきました。

 タチアナ・ポチバロバさんが自分の村に戻ってこられたのは、およそ2カ月ぶりのことです。

 ビリヒフカの住民、タチアナ・ポチバロバさん:「私の母なる大地」

 しかし、そこにかつての平和な暮らしはありませんでした。

 道路の両脇に建つ建物に無傷のものは見当たりません。

 ハルキウ州の小さな村、ビリヒフカはロシア軍に占領されていたのです。

 ビリヒフカの住民、タチアナ・ポチバロバさん:「生き残っていました。2カ月待っていてくれました」

 そこにいたのはタチアナさんが飼っていた2頭のヤギ。

 しかし、暮らしていた家は完全に破壊されていました。

 ビリヒフカの住民、タチアナ・ポチバロバさん:「侵略されるなんて想像もしませんでした。ここに戻り、ひざまずき、土地にキスしました。でも私の家はどこ?どう生活すればいいの?」

 村があるのは州都ハルキウのすぐ近くです。

 ビリヒフカ住民、ニコライ・リヤンコさん:「ここには、すべてがありました。攻撃を受けて、頭も打ちました。耳から出血し、3日間何も聞こえませんでした」

 ロシア軍は一時、州都ハルキウ郊外まで迫り、激しい攻撃を繰り返していました。

 CNN特派員、ニマ・エルバギル記者:「かなり近い位置で砲撃がありました。向こうのロシア陣営側からです。わずか1.6キロほど先にロシア軍がいます。急ぎましょう。ロシア軍は3方向からこちらへ迫っているそうです。数万人のロシア兵がここからハルキウへ侵攻するために集結しているとみられます」

 しかし、その後、ウクライナ側はハルキウ州で反転攻勢に出ました。

 ウクライナ軍に同行する記者:「ウクライナ軍がロシア軍に突撃しようとしている現場です。戦いが続いているので、後方部隊と一緒にいます。ロシア軍に反撃しています」

 徐々にロシア軍に占領されていた地域を取り戻しています。

 ウクライナ軍の兵士:「特別部隊の3組が村に入って、敵の戦車2台、歩兵戦闘車1台と小隊1つを倒しました。1回で突入して村を出ました。兵士が亡くなっていないので成功だと思います」

 ウクライナ軍は11日、ロシア側と州都ハルキウをつなぐ幹線道路沿いの村、ピトムニクを奪還したと表明しました。

 また、ロイター通信によると、東側ドネツ川のほとりにあるルビージュネ村も奪還したとみられます。

 ロシア側の補給を断てる可能性も出てきましたが。

 CNN記者:「ウクライナ当局によると、ロシア軍は国境付近に多数の兵士を集結させているそうです。大隊戦術群20ほどで、各群およそ900人なので、1万8000人になる。ロシア軍が再び攻勢に出て、これらの村をまた占領することもありえるため、ウクライナ当局は住民に戻らないよう呼び掛けています」

 北東部ではウクライナ軍が優勢になっていますが、南部に目を向けると事情は違います。

 マリウポリではロシア側、自称ドネツク人民共和国の旗がはためき、堂々とロシア非常事態省と書かれたトラックや重機が活動をしています。

 そして、やはりロシアが占領するヘルソン州。

 ロシアのタス通信は、ヘルソン州の親ロシア派幹部が11日、「ヘルソン州のロシア編入をプーチン大統領に要請する」と発表したと報じました。

 「住民投票は必要なく、プーチン大統領が大統領令に署名するだけで済む」とも述べたといいます。

 ヘルソン州ではロシア軍が一方的に知事や州都ヘルソンの市長を解任し、ロシアに協力的な人物を後任に擁立しています。

 ウクライナへの侵攻ではロシアの民間軍事会社、ワグネル・グループの傭兵(ようへい)も参戦しているとみられています。

 かつてワグネル・グループの傭兵だった男性。

 2月24日の開戦より前にウクライナでの戦闘参加を打診されたといいます。

 ワグネル・グループ、元傭兵:「彼らがウクライナとの戦争を準備していると知った時、私は参加を拒否しました。『私抜きで行ってくれ』と言いました。ウクライナは私が生まれ育った所です」

 元傭兵の男性が話したロシア側の人々は、脆弱(ぜいじゃく)な兵士を相手にすると思い込んでいたと言います。

 ワグネル・グループ、元傭兵:「ロシア側はウクライナ側の激しい抵抗にあったことに完全に驚いていた。ロシア軍は戦闘訓練が必要な時に実戦的な訓練をしていなかった」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp