コロナ禍で増加【キニナル・アルコール依存症】節度ある飲酒はビール500ミリ1本程度 (22/08/14 20:00)

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<コロナ禍でアルコール依存症への懸念が膨らむ>
【アルコール依存症】・・・長期間多量に飲酒することで、アルコールに対する精神依存や身体依存をきたしてしまう精神疾患。

《厚生労働省によると…主な症状は》
精神疾患は
・飲酒に対する強烈な欲求
・節酒ができない
・飲酒以外の娯楽を無視

身体依存は
・酔うために必要な酒の量が増加
・アルコールが切れると禁断症状

これによって、肝臓などの臓器へのダメージによる身体への影響や、家族関係などにまで悪影響が出てしまうことがあるという。

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<では、なぜコロナ禍で懸念されているのか?>
福島県福島市の済生会福島総合病院。岡野副院長もアルコール依存症の増加を懸念する一人。
依存症の専門治療を行う東京都の医療機関によると、2020年6月から7月には、初診で訪れた10%が【コロナ禍が影響した依存症】とされ、2021年の3月から4月には32%まで増加したと言う。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:「一日中家で過ごすことになるとそのストレス、さらにコロナ禍によって失業のストレスを発散するためにアルコール依存してしまうことから、アルコール依存症が増えていくという」

また、テレワークなど在宅時間の増加も一つの要因ではないかと推測している。

こうした状況は、東日本大震災後にもあったという。
済生会福島総合病院・岡野誠副院長:「孤立化したり、あるいはストレスが非常に強まってくるとか、さらにそういう状況が長期化するという心に及ぼす影響は全く同じだといえます」

さらに、岡野副院長は男女差も指摘する。
済生会福島総合病院・岡野誠副院長:「女性は体が小さい、水分保有量が少ない、あとは女性ホルモンがアルコールの分解をやや落とす。同じお酒の量を飲んだ場合、男性が10年でアルコール依存症になるのに対して、女性は6年といわれています」

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<依存症にならないために…上手なお酒との付き合い方とは?>
京都大学の研究グループが検証結果を公表。
「アルコール関連の肝疾患・膵炎の入院率について、新型コロナが流行する2020年4月から6月は、流行前に比べておよそ1.2倍になった。また、女性の方が増加がみられた」という。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:「いかに自分なりにストレスを発散するかという。お酒に頼るのではなく、別な文化的活動とかスポーツとかにむけてアルコール依存しようにならないように、みなさんで心がけて生活していってほしいと思います」

多量飲酒は、純アルコール約60グラム以上。一方、節度ある適度な飲酒は純アルコール20グラム程度とされている。
《目安は…》
・ビール500ミリで1本程度
・日本酒にすると1合程度

そして、アルコールによる事故や依存症を防ぐために【飲み過ぎない】【今まで飲んでいない人は飲酒しない】ということが大事になる。
また、酔うと手洗いもおろそかになるので、より【感染予防を意識する】といったことも忘れずに。