韓国への輸出制限で半導体に大ダメージ 日本への影響は?専門家に聞く 【インタビュー全編/概要欄に一部抜粋】(2019年7月2日)

2019/07/02 に公開
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日本政府が韓国への輸出規制を強化する措置を取ったことで、韓国経済の大黒柱である半導体製造は、最悪の場合、工場の生産ラインが止まる可能性も指摘されています。半導体メーカーに詳しい専門家は、韓国経済の4分の1に大きな影響が出ると予測しています。

(インタビューの一部抜粋)
(JPモルガン証券森山久史さん)
00:26
半導体の市場規模は大きく50兆円。現在はサムスンとSKハイニックスで世界の26%のシェア。韓国の株式市場の25%がこの2社なので、半導体のビジネスが韓国経済の4分の1を占めている。その半導体作るための材料を日本メーカーが高いシェアで製造している。これら材料が世界の半導体メーカーに使用されているので、出荷停止になると半導体を作れない状態になる。特に現像材料のレジストはJSRや東京応化など5社でほぼ世界市場の80%を占めているので、この輸出が韓国向けにできなくなると、サムスンやSKハイニックスは在庫がある間は作れるが、在庫は2~4ヵ月しかないので、半導体の生産自体が難しくなる。NANDフラッシュメモリ(画像や音楽、動画をスマートフォンやパソコンに記録するための半導体)も世界トップはサムスンだが、日本の東芝メモリが、仮に韓国メーカーが生産できなくなった分は、マーケットシェアを上げる可能性も出てくると推定される。日本の素材メーカーは一時的に輸出規制で売上が減る部分はあるが、半導体メーカーの間でのシェアの移動等があり、そのシェアを取ったメーカーに対する売り上げが増えるので、将来的には、そう大きな減少にはならない可能性がある。

07:59
【Q有機ELへの影響は?】
有機ELに関しては、半導体に比べると、日本の完成品メーカーへ与える影響は若干出てくると想定している。LGディスプレイからパネルを購入して、完成品を使っているソニーやパナソニックなどの日本のメーカーが一時的に有機ELテレビを生産できなくなる可能性があるので、この場合は日本の完成品メーカーにとっても、一時的にマイナスに働く可能性がある。

13:56
【Q今回の措置が日本経済に与える影響と韓国経済に与える影響はどちらが大きいか?】
圧倒的に韓国経済に与えるマイナス影響が大きい。サムスンとSKハイニックスの2社が韓国の株式市場の時価総額に占める比率は25%。なので、仮にこのビジネスがとまったら、韓国経済の4分の1に影響がある。

17:41
【Q影響出るのはどれくらい後か?】
現実的には早ければこれから在庫が切れるであろう2ヵ月後以降に出る可能性が高い。短期的には夏までは在庫あるが、仮に日本からの出荷がとまり、韓国メーカーの工場が止まると、10月から年末には一時的に半導体を使えないメーカーも出てくるので、完成品の製造が一時的に滞る可能性がある。よって年末商戦への影響に注意。

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