農家が悲鳴「生きていけるか不安」肥料の高騰で苦悩する生産者 野菜価格にも影響か もうひとホリ 2022年6月9日放送
視聴回数 85,006 回
0
0
札幌市手稲区のスーパー「キテネ食品館」です。
9日、青果コーナーを見ると、ジャガイモ、長ネギ、タマネギなどの
値段が、ふだんより高めの印象を受けます。お客さんも…
買い物客
「すべてのものが高いからね、いま」
「タマネギはいろんな料理に使う野菜ですから非常に大変だなと」
農林水産省の調査結果でも、野菜の価格は全国的に平年より
高く推移しています。
特にタマネギは、去年、産地の北海道が干ばつで収量が減った影響で
1キロあたり529円と平年に比べて、およそ2倍高騰しています。
キテネ食品館 青果担当 田中 秀敏さん
「一番はやっぱり天気が良くてどんどん物が取れてくれないことには
どうにもならない。今早く出ているものは、ハウスとかでやってきてるから、灯油高いのに農家さんが頑張ってくれている」
しかし、ここに来て今後さらに価格が上がる可能性も…
農家 中田 圭祐さん
「未来が見えないというか、本当にどうしていけばいいんだろうと」
農業に欠かせない「肥料」が大幅値上げ。
道内の農業がピンチです。
中田さん
「（この畑は）加工用のトマトです。これから『追肥』を２回ほど
行う予定です」
岩見沢市の農業 中田圭祐（なかた・けいすけ）さんです。
およそ30ヘクタールの広い田畑で、イネ、小麦、ビートなど
7品目の穀物や野菜を栽培しています。
トマトは、大手食品メーカーと契約を結び、
ジュースなどに加工されます。
中田さん
「（肥料は）人間で言えば食事みたいなものなので、
窒素成分と言って、力を出してあげるような肥料を後で振るのが
大事ですね」
作物の成長には、水分と栄養分が必要で「肥料」は欠かせませんが
先週、ショッキングなニュースが…
中田さん
「青天のへきれきというか、上がるとは聞いていたんですけど、
倍上がるとは思わなかったのでショックを受けています」
ホクレンは、今年度の肥料の価格を前の年度と比べて
およそ8割値上げしたと発表しました。
値上げの背景にあるのは、ロシアによるウクライナ侵攻です。
実は、日本は、化学肥料の原料を輸入に頼っていて、
尿素や塩化カリウムはロシアや中国がほとんどを占めます。
しかし、ロシアへの経済制裁などの影響でその供給が
滞っているのです。
肥料を販売する 雉子谷食品（江別市） 雉子谷 忠 専務
「特に大きいのは尿素ですね、国内の生産がほとんどなくて
尿素だけ高いまま2倍くらいになって」
農家の中田さんが、1年間に使用する肥料の総額は およそ300万円。
経営にかかる費用全体のおよそ2割を占めていて、今回の値上げで
負担額が200万円から300万円ほど増える可能性があると言います。
中田さん
「これがいま輸入が無い尿素が入っているもので、こちらが窒素、
リン酸、カリが入っているマメ用の肥料です」
今年使う分は確保していますが、高値がいつまで続くのか、
来年以降は肥料が手に入るのか不安が募ります。
中田さん
「来年再来年の肥料をどう集めていこうかなと考えています。
借金してでも頼まなきゃいけないような、もう端的に怖いですね」
農業に必要不可欠な「肥料」の大幅な値上げ。
道央の農家たちが集まって対応を話し合いました。
岩見沢市の農家（水稲・野菜）
「たぶん（負担増）300万円くらい」
長沼町の農家（野菜）
「（肥料が）2倍になったら1500万円以上」
栗山町の農家（野菜）
「考えられないくらい値上がるので生活できるのか不安になる」
道内で手に入る牛や豚、ニワトリの糞を利用した
堆肥（たいひ）を使うなど化学肥料を減らす対策が話し合われました。
一方で、小売価格は上がっているのに生産者の収入に
反映されていないことに、悩んでいます。
長沼町の農家
「うちから出している野菜の価格が、売り場の最終的に
消費者に届いている価格とかなりミスマッチがあって、
実際にお店に行くと野菜って、全然まだ高かったりする」
千歳の農家（野菜）
「個人の方々に販売する方向性にシフトしていこうと思っています」
肥料の価格のほかにも、イネを乾燥させるボイラーや
トラクターの燃料も高値が続いていて、農業を取り巻く環境は
限界が迫っていると多くの農家が嘆いています。
中田さん
「今だと本当に高く買っていただかないと肥料高騰、人件費高騰、
燃料高騰なので、僕らも厳しいかと思っています。
高齢者の方は（農業を）辞めていくと思いますし、新規参入の
農家も入りづらいんじゃないかなと思っています」
#ニュース #北海道 #HBC
◆HBCニュース チャンネル登録お願いします。
https://www.youtube.com/channel/UCCTpf5c_9HDo_OSu3aX8uFQ
9日、青果コーナーを見ると、ジャガイモ、長ネギ、タマネギなどの
値段が、ふだんより高めの印象を受けます。お客さんも…
買い物客
「すべてのものが高いからね、いま」
「タマネギはいろんな料理に使う野菜ですから非常に大変だなと」
農林水産省の調査結果でも、野菜の価格は全国的に平年より
高く推移しています。
特にタマネギは、去年、産地の北海道が干ばつで収量が減った影響で
1キロあたり529円と平年に比べて、およそ2倍高騰しています。
キテネ食品館 青果担当 田中 秀敏さん
「一番はやっぱり天気が良くてどんどん物が取れてくれないことには
どうにもならない。今早く出ているものは、ハウスとかでやってきてるから、灯油高いのに農家さんが頑張ってくれている」
しかし、ここに来て今後さらに価格が上がる可能性も…
農家 中田 圭祐さん
「未来が見えないというか、本当にどうしていけばいいんだろうと」
農業に欠かせない「肥料」が大幅値上げ。
道内の農業がピンチです。
中田さん
「（この畑は）加工用のトマトです。これから『追肥』を２回ほど
行う予定です」
岩見沢市の農業 中田圭祐（なかた・けいすけ）さんです。
およそ30ヘクタールの広い田畑で、イネ、小麦、ビートなど
7品目の穀物や野菜を栽培しています。
トマトは、大手食品メーカーと契約を結び、
ジュースなどに加工されます。
中田さん
「（肥料は）人間で言えば食事みたいなものなので、
窒素成分と言って、力を出してあげるような肥料を後で振るのが
大事ですね」
作物の成長には、水分と栄養分が必要で「肥料」は欠かせませんが
先週、ショッキングなニュースが…
中田さん
「青天のへきれきというか、上がるとは聞いていたんですけど、
倍上がるとは思わなかったのでショックを受けています」
ホクレンは、今年度の肥料の価格を前の年度と比べて
およそ8割値上げしたと発表しました。
値上げの背景にあるのは、ロシアによるウクライナ侵攻です。
実は、日本は、化学肥料の原料を輸入に頼っていて、
尿素や塩化カリウムはロシアや中国がほとんどを占めます。
しかし、ロシアへの経済制裁などの影響でその供給が
滞っているのです。
肥料を販売する 雉子谷食品（江別市） 雉子谷 忠 専務
「特に大きいのは尿素ですね、国内の生産がほとんどなくて
尿素だけ高いまま2倍くらいになって」
農家の中田さんが、1年間に使用する肥料の総額は およそ300万円。
経営にかかる費用全体のおよそ2割を占めていて、今回の値上げで
負担額が200万円から300万円ほど増える可能性があると言います。
中田さん
「これがいま輸入が無い尿素が入っているもので、こちらが窒素、
リン酸、カリが入っているマメ用の肥料です」
今年使う分は確保していますが、高値がいつまで続くのか、
来年以降は肥料が手に入るのか不安が募ります。
中田さん
「来年再来年の肥料をどう集めていこうかなと考えています。
借金してでも頼まなきゃいけないような、もう端的に怖いですね」
農業に必要不可欠な「肥料」の大幅な値上げ。
道央の農家たちが集まって対応を話し合いました。
岩見沢市の農家（水稲・野菜）
「たぶん（負担増）300万円くらい」
長沼町の農家（野菜）
「（肥料が）2倍になったら1500万円以上」
栗山町の農家（野菜）
「考えられないくらい値上がるので生活できるのか不安になる」
道内で手に入る牛や豚、ニワトリの糞を利用した
堆肥（たいひ）を使うなど化学肥料を減らす対策が話し合われました。
一方で、小売価格は上がっているのに生産者の収入に
反映されていないことに、悩んでいます。
長沼町の農家
「うちから出している野菜の価格が、売り場の最終的に
消費者に届いている価格とかなりミスマッチがあって、
実際にお店に行くと野菜って、全然まだ高かったりする」
千歳の農家（野菜）
「個人の方々に販売する方向性にシフトしていこうと思っています」
肥料の価格のほかにも、イネを乾燥させるボイラーや
トラクターの燃料も高値が続いていて、農業を取り巻く環境は
限界が迫っていると多くの農家が嘆いています。
中田さん
「今だと本当に高く買っていただかないと肥料高騰、人件費高騰、
燃料高騰なので、僕らも厳しいかと思っています。
高齢者の方は（農業を）辞めていくと思いますし、新規参入の
農家も入りづらいんじゃないかなと思っています」
#ニュース #北海道 #HBC
◆HBCニュース チャンネル登録お願いします。
https://www.youtube.com/channel/UCCTpf5c_9HDo_OSu3aX8uFQ
