【目黒区中根・八雲堂書店】古事記に由来する名を持つモダンな本屋さん

東急東横線・都立大学駅前にある街の本屋が八雲堂書店です。店舗前面がガラス張りで、スッキリとした店構え。街ゆく人が誰でも、気軽に立ち寄れる雰囲気の本屋さん。「八雲」とは、日本最古の書物、古事記で須佐之男命が詠んだ和歌からつけた由緒ある名前です。

八雲堂書店の創業は1932年。八雲堂書店専務取締役の新倉修さんは、「昔は大学にも(書籍を)結構納めていたので、とても専門書が多く古本屋さんみたいな感じの本屋でした」と振り返ります。現在の店舗は、コンクリート打ちっぱなしの外壁にガラス張りのデザイン。「少しモダンな形にしたかったので、1995 年に改装いたしました。街の本屋というのは、落ち着きというのがすごい大事だと思うんですよ。そういう居心地の良さっていうのをできるだけ醸し出せるような感じのデザインの店づくりといたしました」(新倉さん)。店内は常に整理整頓されて、清潔感あふれる雰囲気です。代金の支払いも時代の変化に合わせて、クレジットカードはもちろん、スマホ決済などいち早く導入しました。

八雲という名前の由来は、地元にある氷川神社に祀られている須佐之男命が古事記のなかで詠んだ和歌『八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を』からつけられています。八雲堂書店を始めた時はまだ、地図上には「八雲」という地名はありませんでした。「この地域でも古く150 年ほど前からある八雲小学校が近くにあるんです。私もそこの出身なんですけれども。なぜ八雲小学校かというと、隣に氷川神社に祀られてる神様の一体が須佐之男命で、祖父が開業する時にその有名な和歌から『八雲』という名前をいただきました」と新倉さん。1964年7月、目黒区の住居表示制度の施行により、日本最初の和歌の言葉「八雲」が、目黒区内の地名に採用されました。八雲堂書店が出来てから32年経った後です。

電子ツールやコンテンツが続々と登場する中、新倉さんは「紙の本こそ最高のエンターテインメント」だと考えています。「いろんな情報が本以外のところからも取れます。ただ、本は絶対なくならないと思うんですね。本にはすごく力があると思います。楽しみをみんなに与えてくれて、本によって生きる勇気、力を付けてくれるような本もあります」。本を提供することで、人々に貢献できるのが本屋の役割であり、やりがいだと言います。街のエンターテインメントとしてあらゆる楽しみ提供しつつ、「都立大学駅前に本屋がなくならないように」との想いで、これからも八雲堂書店はあゆみ続けます。

原案・石橋毅史
制作・J:COM
統括・東京都書店商業組合

ふらっと気軽に行ける本屋さん、たまには寄ってみませんか?
八雲堂書店のホームページ→http://www.yakumodo.com
東京都書店商業組合青年部の八雲堂書店紹介ページ→http://www.tokyo-shoten.or.jp/seinenbu/shop/tokyo/1928
このチャンネルを運営する東京都書店商業組合の公式サイト→http://tokyo-shoten.or.jp/

この動画は、中小企業新戦略支援事業(団体向け)に係る特別支援「新しい日常対応型業界活性化プロジェクト」を活用して、東京都書店商業組合が制作したものです。

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