【50代60代】フワフワめまいの原因とセルフケアを専門医が解説

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#新発田

0:00 タイトル
0:41 A:脳の血流不足
1:31 その原因3つ
2:04 肩こり首コリ改善
2:57 起立性調節障害
3:28 改善方法
4:20 脱水
5:16 B:加齢性変化
5:55 改善方法
7:31 C:良性発作性頭位めまい症
8:33 予防方法
9:35 セルフケア7選

今日は50から60歳以上の方のふわふわするめまいについてお話しします。
50代以上の方で、ふわふわしためまいをいつも感じている理由は3つあります。
脳に血液が足りていない。
バランスセンサーの能力が落ちてきている。
グルグル眩暈が慢性化して何度も繰り返している。の3つです。

この3つを詳しく説明して、セルフケアの方法もお話しします。
お若い方でも、この動画の内容が、当てはまることがたくさんあるはずです。
なぜなら、若い人のふわふわめまいの一番の原因が、脳の血液不足なんです。
なので、お若いあなたも、ぜひ最後まで動画をご覧ください

それではいきましょう。
ふわふわめまいの一つ目の原因は、脳に血液が充分にまわっていない事です。
脳に血液が全然行かなければ、我々は倒れてしまいます。
でも、血が脳に少しだけ足りないだけだと、倒れない代わりにふわふわと感じるのです。
細い血管に血液がまわりにくくなるからです。
バランスをとるセンサーである小脳や三半規管は頭の後ろ側にあり、首の後ろの血管から血が送り込まれます。
首の後ろの血管は、ここの頚動脈より細いので、バランスのセンサーに血が足りなくなりやすいのです。
座っていたり立っていると重力が働いて、頭の血液が足の方に下がってきます。
そうすると、脳に血液がすこし足りなくなり、ふわふわを常に感じやすくなります。

ではなぜ脳の血液が足りなくなるのでしょうか。
3つ考えられます。
肩こり首コリ、起立性低血圧、そして脱水です。
肩や首がこると、筋肉がこわばってその周りの血管を圧迫します。
そうすると血液が流れにくくなります。
先ほど説明したように、バランスのセンサーは後頭部の血管が担当しますので、肩こり首コリの影響をうけるのです。

その他脳の血液不足を引き起こすのは、起立性低血圧です。
起立性調節障害ともいわれます。
自律神経の乱れから、体の血液量の調節ができずに、脳の血液不足を起こします
立っていたり座っていたりしている時、脳の血液が重力によって下半身に落ちてきます。
普通は自律神経が働いて、足の血管を締めて下半身に落ちてこないようにしているのです。
疲れやストレス、そして不規則な生活により自律神経が乱れると、足の血管が締められず、起立性調節障害となります。

脱水や、貧血などでも脳の血液不足が起こります。
脱水になると、体の中を巡る血液や体液の量全体が減ります。
体全体の血液が減れば、脳に分配される血液も減ってしまうのです。
また、貧血があると血液が足りていても脳に酸素を運べなくなるため、やはりふらつきを感じやすくなります。

2つ目のふわふわするめまいの原因は年齢による変化です。
筋肉が衰えるのと同じように体のバランスのセンサーである、三半規管などは年齢とともに機能が落ちてきます。
そうすると、急な動きの後にふわっとしてみたり、立ちあがるときにくらっと転びそうになるのです。
立っているときやヘッドレストがない椅子に座っているときでも、頭を支えるのにバランスのセンサーが働いています。
なので、センサーが悪くなると、座っていても、頭が揺れる感じ、つまりふわふわメマイを感じやすくなります。
これらは、筋肉と同じように鍛えることで、ある程度低下を防ぐことができます。

3つ目のふわふわめまいの原因は、良性発作性頭位めまい症を繰り返している場合です。
救急外来に眩暈で受診される人の40%が良性発作性頭位めまい症です。
起き上がったり、寝返りをうったり、下から上を向いたときに数分間目が回るというめまいです。
これを何回も繰り返していたり、このめまいの治りが悪いと、フワフワめまいになります。
目が回るわけではないけど、なんかふわふわする感じが長く続くのです。
この良性発作性頭位めまい症は、1週間で9割の人が治る病気で、後遺症を残しません。
年に2回なる人は3割で、ふつうは1回きり、2回あっても数年に1度です。
しかし、60歳以降では、治りにくく繰り返し繰り返し起こる人がでてきます。
これは、三半規管のリンパ液が酸性になるからと考えられています。
また、糖尿病や変形性膝関節症、骨粗鬆症があるとリスクが上がることもわかっています。

以上、50から60代で増えてくる、ふわふわめまいについてお話ししました。
セルフケアをまとめます。

肩こり首コリが原因で血液が脳に回らなくなっている時は
肩回し体操をしましょう。
肘を曲げて肩に手をかけて大きく回しましょう。

首コリには、後頭部の筋肉をマッサージしましょう。。
後ろ頭の骨から、下に向かって首に指を下ろしていき、筋肉が触れ始めた部分を重点的にさすります。
首コリのツボも集中しているので効果が上がります。

ふくらはぎのマッサージも良いです。
足に血液がたまらないように、指圧したり、締め付けるストッキングを履くようにしましょう。

薬をたくさん飲んでいる方は、主治医の先生と相談して減量してもらってください。
降圧剤がききすぎて低血圧になっていることがあります。
抗うつ剤や安定剤、筋弛緩剤など鎮静作用がある薬もフラフラの原因となります。

夜中にトイレに起きたくないと、水分を摂らないようにしていませんか。
脱水からもふわふわめまいが起こります。
外の明るい日中に、1日1.5L水分を摂るようにしましょう。

バランスのセンサーは、下半身の筋肉、体幹、足の裏にもあります。
特に足の裏のセンサーを鍛えるとバランスが良くなります。
椅子の背もたれを手で抑えながら、目を閉じて片足立ちをしてください。
意識を、足の裏に集中させ、大地を踏みしめてバランス感覚を養いましょう。

寝ているときに寝返りを良くすると、回転性眩暈の繰り返しを防いでフワフワしなくなります。
枕を高くしたり、上半身をすこし高くして眠るようにしてみてください。
骨粗鬆症予防に、カルシウムとビタミンDをとって、日光を数十分浴びるようにしましょう。
骨を強くすると、眩暈の回数がへるはずです。

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