【全編配信】退官直前に“逆転無罪”を連発した裁判長 “弁護士記者”が謎に迫るミステリー|逆転裁判官の真意〈カンテレ・ドキュメンタリー〉

2023/12/09 に公開
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■逆転裁判官の真意

ディレクター:上田大輔
撮影:小松和平
編集:高澤宏
プロデューサー:宮田輝美

カンテレ「ザ・ドキュメント」2023年11月24日放送

<ザ・ドキュメント公式ページ>
https://www.ktv.jp/document/

<「逆転裁判官の真意」特設サイト>取材ノートも更新📝
https://www.ktv.jp/docu-gyakuten/

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2017年7月、一人の刑事裁判官が定年退官を迎える。その名は、福崎伸一郎。

最高裁判所の調査官を務めたこともある“エリート裁判官”である。

福崎は、2015年12月、最後の職場として大阪高裁に赴任。

退官までの1年半、裁判長として一審の有罪判決を次々と破棄。「逆転無罪」判決を連発する。

有罪率が99%を超える日本の刑事裁判。一審での無罪は珍しいが、二審での「逆転無罪」はもっと珍しい。そのため、退官直前に週刊誌でも取り上げられるなど一時話題となるが、福崎自身は何も語らず、その真意は今も謎のままである。

福崎の真意は一体どこにあったのか。

弁護士資格を持つ私(ディレクター)は、7年前に記者となり、主に刑事司法を対象に取材を続けている。退官直前の福崎の判決も傍聴し、その後二度にわたって取材を申し込んだが返事はもらえなかった。それから6年、冤罪への社会的関心が高まる今だからこそ、福崎の真意を明らかにできないか。

退官直前の一種の“告発”だったのか、それとも、偶然の“巡り合わせ”に過ぎないのか。

まずは福崎の大阪高裁裁判長時代の判決文を集めて読み込んでいく。

すると、数年ストップしていた重大事件の審理を果敢に進めたかと思えば、別の事件では被告人の言い分を最後まで聞こうと審理に時間をかける姿。さらには、軽い事件で独自の法解釈に強いこだわりを見せるなど、福崎の様々な側面が浮かび上がる。

実際の福崎は一体どんな人物なのだろうか。
私は、福崎の真意を探るために関係者を尋ね歩くことにした。